2010 Fiscal Year Annual Research Report
水・物質輸送-生物動態連成系としての河川生態系の物質循環機構に関する研究
Project/Area Number |
19360223
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻本 哲郎 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20115885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 祐嗣 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60301173)
田代 喬 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (30391618)
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Keywords | 河畔植生 / 栄養塩輸送 / 粒状有機物 / 底生動物 / 付着藻類 / 連続水質モニタリング / 伏流挙動 / 生息場所特性 |
Research Abstract |
本研究は(1)河畔植生の効果を取り入れた水・土砂・有機物・栄養塩輸送機構の解明、(2)河川水、地下水間での水・物質輸送機構の解明、(3)藻類、水生昆虫、魚類を中心とした河川水内での生物生産と物質輸送機構の解明、(4)各サブプロセスを統合した流れ・物質輸送・生物動態の連成解析モデルの構築と物質循環解析、といった4つのサブテーマに分割して実施するものである。本年度については、(1)、(2)を統合した数値モデルの構築、さらに、ここでのシミュレーションを踏まえた(3)の適用により、(4)の生態系統合モデルを開発した。 (1)、(2) 河畔植生の効果を取り入れた、河川水-地下水間での水・物質輸送機構のモデル化 本サブテーマ群では、前年度までに実施した地形、栄養塩・有機物環境の変化に関する現地調査による成果から、河川水-地下水挙動、植生の生長、地形変動、栄養塩輸送に関する影響を組み込んだ水・物質輸送モデルを開発し、各種の境界条件を制御した感度分析を数値的に実施した。 (3) 藻類、水生昆虫、魚類を中心とした河川水内での生物生産と物質輸送に関する数値解析 本サブテーマでは、前年度までに開発した生物動態モデルを進展させ、粒状有機物、栄養塩、付着および剥離藻類量、水生昆虫生物体量といった指標を出力結果とする生物群集の動態解析を実施した。 (4) 各サブプロセスを統合した流れ・物質輸送・生物動態の連成解析モデルの構築と物質循環解析 上記(1)~(3)のモデルの結合度、汎用性を高めることにより、河川・流域における流れ・物質輸送・生物動態の連成解析モデルを構築し、総合的な物質循環の動態解析を試みた.
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