2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機フッ素化合物による地下水汚染の機構解明と対策技術の確立
Project/Area Number |
19360237
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
滝沢 智 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (10206914)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小熊 久美子 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (00361527)
徳永 朋祥 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (70237072)
高田 秀重 東京農工大学, 共生科学技術研究院, 教授 (70187970)
|
Keywords | 有機フッ素化合物 / 地下水 / PFOS / PFAs / 地理情報システム |
Research Abstract |
本研究は,有機フッ素化合物のうちペルフルオロアルキル化合物(PFAs)について,これまで報告事例が極めて少ない水道水源である地下水の汚染の実態を明らかにすることを目的としている。具体的には東京都区部の地下水中のPFAsを測定し,その発生期限と地下水中での挙動を明らかにする。平成19年度は,東京都区部の16の井戸水(不圧地下水)および湧水を採水し,LC/MS/MSを用いてperfluorinated surfactants(PFSs)を測定した。その結果,全ての地下水サンプルから,perfluorooctanesulfonate(PFOS)およびperfluorooctanoate(PFOA)を含む9種類のPFSsを検出した。この結果は,東京のような都市域の地下水が,PFSsによって広範な汚染を受けていることを示している。また,河刈水や下水,路面排水などと比べて,地下水はPFOSの濃度が比較的高かった。その原因は今のところ明確ではないが,PFOSの前駆物質からの分解過程が影響しているものと考えられる。また,短鎖のperfluorocarboxylates(PFCAs)は,地層中でわずかに除去され,PFCAsの除去率は分子量の増大とともに上昇することが明らかとなった。東京の地下水中のPFOS濃度は,井戸の設置場所により,また,帯水層により大きな違いがみられた。その原因については,今後さらに検討を進める必要がある。
|
-
[Journal Article] Evaluation of pharmaceuticals and personal care products(PPCPs)as water-soluble molecular markers of sewage2008
Author(s)
Nakada, N., Kiri, K., Shinohara, H., Harada, A., Kuroda, K., Takizawa, S., Hideshige Takada,
-
Journal Title
Ehvironmental Science and Technology (印刷中)(掲載確定)
Peer Reviewed
-
-
-
-