2008 Fiscal Year Annual Research Report
高性能コンクリートの実環境における性状変化と耐凍害性
Project/Area Number |
19360243
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
千歩 修 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (10236127)
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Keywords | 建築構造・材料 / コンクリート / 耐凍害性 |
Research Abstract |
non-AEの高性能・高強度コンクリートは、乾湿繰返し等を受けると耐凍害性が大きく低下するものがあるが、この理由として乾湿繰返し等によって生じる微細ひび割れ、材質変化、含水率分布および水分移動の影響等が考えられる。今年度は、既往の文献のデータを用いた分析、このメカニズムおよびこの影響を考慮した評価方法について検討した。 ・ 乾湿繰返しによる耐凍害性の低下に対し、そのメカニズム、試験条件等の影響要因およびコンクリート種別の影響について検討した。この結果、凍害劣化が発生する以前に凍結水量が増加する傾向をとらえることができ、non-AEの高強度コンクリートの凍害劣化メカニズム解明のための有効なデータとなるものと考えられる。さらに、コンクリートの種別によって乾湿繰返し等の影響が大きく異なることが明らかになった。 ・昨年実施した含水率分布がある場合の高強度コンクリートの凍結融解時の水分移動の実験について、一般的な強度のコンクリートについても同様の実験を実施した。しかしながら、高強度コンクリートめように明確な劣化が生じなかった。この結果については検討中であるが、昨年度のデータと比較ことにより、高強度コンクリートの凍害劣化の特殊性が明確になるものと考えられる。 ・各種材料の吸水性状の変化・限界飽水度の算定方法、仕上材の効果の評価方法、暴露による含水率の変化について検討し、限界飽水度法を用いた材料性状の変化を考慮した評価方法の可能性が示された。
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Research Products
(9 results)