2007 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー吸収機構を用いた空間構造の包括的防災技術の確立
Project/Area Number |
19360247
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小河 利行 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (20126270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 徹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (80361757)
熊谷 知彦 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70376945)
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Keywords | ラチスシェル / エネルギー吸収機構 / 大地震時応答 / 強風時応答 / 応答評価手法 |
Research Abstract |
本研究は,災害時に避難施設となる体育館・公共ホールなどの空間構造物に対象とし,大地震および強風時における構造部材および2次部材の損傷メカニズムを明らかにするとともに,エネルギー吸収機構を用いた設計法および応答評価手法の研究・開発を行うことを目的としている。 平成19年度では,まず研究対象とする空間構造物の抽出,設定を行った。その結果,本研究では災害時の避難場所・防災拠点となりうる一般的な学校体育館,公共ホールを対象とすることとした。次に,設定した空間構造物の簡便な応答評価手法の確立を目指し,基本的な振動特性および地震入力に対する模型を用いた振動台実験を行った。ここでは,アーチ構造,屋根型円筒ラチスシェル構造を対象として,エネルギー吸収機構を設けない通常の下部構造物の応答による屋根構造の応答増幅効果を分析した。エネルギー吸収機構を付加した場合の地震応答の低減については,数値解析により屋根型円筒ラチスシェルを対象として応答低減効果を分析している。振動台実験での低減効果については,平成19年度の実験結果に基づき具体的なエネルギー吸収機構の詳細の検討を進めている。 エネルギー吸収機構の部材単位での力学的挙動については,損傷制御構造に多用される座屈拘束ブレースを対象とした芯材の局部座屈による拘束鋼管の局部変形挙動の分析,拘束材の回転剛性の評価およびブレースの有効座屈長評価を構造実験により行った。 また,当初平成20年度に行う予定であった強風時における空間構造物の動的応答の分析およびエネルギー吸収機構による応答低減効果については,平成19年度より着手し,風洞実験により,HP型膜屋根を対象として風応答性状を分析し始めている。エネルギー吸収機構については,減衰付加装置を作成し,応答の低減効果を分析する予定である。
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Research Products
(11 results)