2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360252
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
岩田 衛 Kanagawa University, 工学部建築学科, 教授 (50322532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 正則 神奈川大学, 工学研究所, 客員研究員 (30449368)
村井 正敏 神奈川大学, 工学部・建築学科, 教務技術職員 (80409929)
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Keywords | 建築鋼構造 / リュース材 / 性能評価 / 施工実験 / 圧延H形鋼 |
Research Abstract |
リユース用部材を既存の流通と同様に循環するにあたって、従来の生産・製品の供給という「動脈産業」に対して、その処理、再生、再利用を行う「静脈産業」の一翼を担う技術を確立するために「建築鋼構造のリユースシステムに関する研究」に取り組んでいる。平成19年度は、主に、リユース適合部材の調査並びに解体材の性能評価と加工について研究した。その結果、得られた成果の一部は下記である。 「リユース適合部材の調査」に関しては、圧延H形鋼の開発から生産に渡る変遷を概観し、構造種別着工床面積、鉄骨造の用途別着工床面積、圧延H形鋼の生産量、実施例等のデータより、リユース用部材としてのストック材料を調査し、その種類と量を推定した。 1)リユース用部材の対象として工場・作業場に使用されている無耐火被覆の圧延H形鋼を約100万ton/年と試算した。 2)圧延H形鋼のストックのうち、細幅系列が最も多く、広幅系列、中幅系列の順となる。 3)工場用途(1968年竣工)に使用された低層鉄骨造において利用できるリユース用部材の概算は全体の93%程度である。 「解体材の性能評価と加工」に関しては、リユース解体(リユース用部材とするために解体材に損傷をできるだけ与えない丁寧な解体工法)によって得られた解体材をリユース用部材として使用するための性能評価方法を提案した。さらに、その性能評価方法を基に解体材から得られた部材の加工方法を検討し、加工されたリユース用部材を柱梁接合部に使用した実大実験を行い、その構造性能を検証した。 4)解体材(1976年、1982年竣工の建物より採取)の機械的性質及び化学成分はJIS規格を満たしている。 5)リユース用部材として解体材を使用した柱梁接合部の部材実験によれば、部材継ぎを有する柱梁接合部の破壊性状及び復元力特性は新材のそれと同様の傾向を示す。
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Research Products
(2 results)