2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360252
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
岩田 衛 Kanagawa University, 工学部・建築学科, 教授 (50322532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 正則 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (30449368)
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Keywords | 建築鋼構造 / リユース材 / 性能評価 / 構造実験 / 圧延H形鋼 / 施工実験 |
Research Abstract |
リユース用部材を既存の流通と同様に循環するにあたって,従来の生産・製品の供給という「動脈産業」に対して,その処理,再生,再利用を行う「静脈産業」の一翼を担う技術を確立するために「建築鋼構造のリユースシステムに関する研究」に取り組んできた。平成21年度は,基盤研究(B)の最終年度として,リユース用部材を実施例へ適用を図るために,ガイドラインおよびビジネスモデルの提案を行った。 「リユース材に関するガイドラインの提案とその検証実験」では,リユースフローに着目し,リユース用部材のガイドラインの提案およびその検証実験を行った。得られた内容は下記の通りである。 1)リユース用部材に関するガイドラインの提案とその解説を行った。 2)リユース用部材に関するガイドラインに基づき,低層鉄骨造より得られた部材をリユース用部材としてサステナブル構造のモデルへ適用できることを検証した。 3)ガイドラインで示したリユース用部材の性能評価方法を基にその性能を評価し,新材と同様に加工および施工できることを検証した。 「ICタグを利用したリユースビジネスモデルの提案」では,リユースフローにおけるICタグの利用領域について概観すると共にリユースビジネスモデルを提案し,資金調達,リユースフローにおけるICタグを利用した情報管理について検討した。さらに,リユース用部材を使用した中層鉄骨造(共同住宅)を例に取ってコストシミュレーションを行い,リユースビジネスモデルの事業採算の基準について考察した。その内容は下記の通りである。 4)ICタグを使用したリユース用部材の証券化及び動産担保融資のリユースビジネスモデルを提案した。 5)リユースビジネスモデルに関するコストシミュレーションの結果,ビジネスとして成立する領域を示した。 6)解体時にリユース用部材を多く生成することによって,建設時のリユース用部材のストックを確保しやすい。
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