2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360272
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
篠原 修 National Graduate Institute for Policy Studies, 政策研究科, 教授 (70101110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 幸夫 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20159081)
垣内 恵美子 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (90263029)
鳥海 基樹 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (20343395)
阿部 大輔 政策研究大学院大学, 政策研究科, 研究助手 (50447596)
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Keywords | 景観 / 文化的景観 / フランス / 経済発展 / 文化財 |
Research Abstract |
19年度は、わが国の都市部の事例として金沢市を、地方都市の事例としてわが国の代表的な文化的景観を有する近江八幡市を取り上げ、事例研究を行うことで、わが国における自治体レベルの景観行政の現状(到達点と実施上の問題点)を整理した。同様に、フランスの都市部の事例としてナンシー市を、地方都市の事例としてフランス・アヌシー地方を取り上げ、景観政策の現況に関する資料を読解した。フィールド調査ならびに現地の専門家との討論のため、平成19年10月にフランスの両都市を訪問した。また、従来は取り上げられる頻度が高くはなかった、わが国の土木構造物を文化遺産保護の視点から捉え直した論説や、わが国における風景の出現と空間の豊かさについての論説、景観を構成する重要な要素のひとつである街路樹の役割を論じた記事等を発表している。さらに、歴史遺産としての土木構造物だけでなく、将来的に地域における重要な社会基盤ならびに景観資源になりうるダムに関する書籍を10月に上梓した。2月には、国内外から複数の専門家(都市計画、土木設計、文化財保存、経済、地域開発など)を招き、地域の経済的発展の状況下で景観はどのように保全されていくべきかを問う、日仏比較のシンポジウム"Cultural Landscape in Future"を開催し、景観保全と経済発展について複合的な分析を行った。なお、フランスからは、本研究の共同研究者であるクサビエ・グレフ教授(パリ第一大学)ならびにナタリー・ベルトラン氏(CEMAGREF:農業・環境工学研究所)を招聘した。昨年度の一連の調査により、日仏比較研究の最終年度へ向けた基礎調査が完了したものを考えられる。
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Research Products
(4 results)