2007 Fiscal Year Annual Research Report
低温気相成長したマルチフェロイック薄膜の複合構造制御による高機能化
Project/Area Number |
19360292
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
増本 博 Tohoku University, 学際科学国際高等研究センター, 教授 (50209459)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 孝 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (60125549)
木村 禎一 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (10333882)
塗 溶 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (80396506)
堀田 幹則 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (30431604)
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Keywords | セラミックス / CVD / 薄膜 / チタン酸バリウム / 強誘電体 / 磁性体 / キュリー点 / 誘電率 |
Research Abstract |
現在の電子デバイスは、強弾性、超弾性、強磁性、強誘電性材料を、単機能材料として利用しているものが一般的であるが今後の、さらなる高集積化、高機能複合化、低エネルギー・省エネルギー化へ向けて、複数の機能を同時に発現し利用する複機能材料の開発をする必要がある。 本年度はまず強誘電体薄膜の作製としてCVD法によるチタン酸バリウム薄膜の作製をおこなった。既設のMOCVD装置によって、各種単結晶基板上に膜が生成する基板温度、原料導入ガス流量、酸化ガス流量、ガス組成、炉内圧力などの合成条件を明らかにした。 また、アルカリ土類酸化物(SrO、CaO、MgO)置換したBa_<1-x>A_xTi_2O_5強誘電体(A=Sr,CaおよびMg)、をアーク溶解により作製し、キュリー温度、誘電率、および結晶構造に及ぼすアルカリ土類金属酸化物の影響を調べた。いずれの元素置換に置いてもBaTi_2O_5強誘電体の格子定数は減少し、それぞれの固溶限はx=0.12,0.08および0.03であった。Ba_<1-x>A_xTi_2O_5の誘電率はxの増加にともない増加し、それぞれX=0.01,0.02および0.005の時に、極大値(3300,5000および3200)であった。キュリー温度(X=750K)は、xの増加にともない減少し、それぞれ703K,685Kおよび665Kとなった。 RFマグネトロンスパッタ装置を用いた、(O2+Ar)の反応性スパッタ法によりCo-Ti-O膜を作成し、磁気特性評価を行った。膜に磁気抵抗効果(MR比)を観察することが出来、その最大値は約10%(in 10 kOe)であった。また、1kOe付近でのMR比の変化も極めて急峻であり、実用上有益である。
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Research Products
(16 results)