2009 Fiscal Year Annual Research Report
耐ロバスト性を有する軽量高比強度TiAl基鍛造合金の組織制御
Project/Area Number |
19360312
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹山 雅夫 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (30251622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 尚記 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70432523)
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Keywords | 相平衡 / 組織制御 / 析出 / 計装化シャルピー / 衝撃特性 / き裂伝播 / ラメラ組織 / SEM内3点曲げ |
Research Abstract |
高靭性鍛造TiAl基合金の開発のための組織設計法の指導原理を構築することを目的に,本年度は,前年度までの成果に基づいて,組織及び機械的性質の評価を行ない,以下の成果を得た: (1)組織解析 置換型及び侵入型元素を複合添加したTi-(42-46.5)Al-7Nb-(0-0.5)C及びTi-42Al-4Nb-0.5Mo-1C(at.%)合金の相平衡および炭化物の析出の有無を調べ,炭素の添加はα/α+β相境界線を著しく上昇させること,また,46.5Al合金のTi_3AlC炭化物の析出のノーズは約900℃にあるが,Al濃度が45%以下では炭化物の析出は生じず,炭化物の析出はAl濃度に依存することを見出した。 (2)機械的性質 熱間鍛造したTi-42Al-8V及びTi-42Al-5Crに種々の組織制御を施した試料を用いて,計装化シャルピー試験及びSEM内3点曲げ試験を行ない,衝撃特性及びき裂伝播に及ぼす組織の影響を調べた.その結果,破壊靭性はラメラ体積率が50%以上になると大きく向上すること,また,ラメラ界面にβ相を微細分散させるとさらに向上し,これは割れの発生の抵抗を向上させるためであることを明らかにした.また,熱間鍛造材は鍛造方向にラメラが揃う傾向を示し,き裂の伝播は,ラメラ粒内のラメラ面垂直方向が応力軸と平行な場合には塑性変形を伴う二次き裂の発生・連結によって生じること,一方,ラメラ面垂直方向が応力軸と垂直な場合は,ラメラ界面にそって発生した初期き裂の進展によって生じることを見出した.
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Research Products
(10 results)