2007 Fiscal Year Annual Research Report
超高温における形状記憶効果の発現メカニズム解明による特性向上
Project/Area Number |
19360320
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
御手洗 容子 National Institute for Materials Science, 材料ラボ, グループリーダー (10343881)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 徹 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノ計測センター, 主任研究員 (70238161)
平 徳海 独立行政法人物質・材料研究機構, 超耐熱材料センター, 主任研究員 (80354207)
西田 稔 九州大学, 大学院・総合理学工学研究院・融合創造理工学部門, 教授 (90183540)
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Keywords | 構造・機能材料 / インテリジェント材料 / 形状記憶合金 |
Research Abstract |
TiPtの形状記憶効果について室温から900℃の間で圧縮試験により調べ、変態点温度以下で応力を負荷後除荷することにより、変形が回復する擬i弾性効果が現れることを見いだした。擬弾性効果は試験温度が低くなると現れにくくなるが、複数回繰り返し応力をかけることにより、擬弾性効果が発現することを明らかにした。これらのメカニズムを解明するためには組織の詳細な解析が必要であるが、SEM-EBSDにより広範囲のマルテンサイトバリアント配列を観察できる可能性があることを明らかにした。 TiPtおよびIrを添加したTi(Pt,Ir)のマルテンサイト相の積層周期の種類について、HAADF-STEM法により観察を行い、TiとPtあるいはIrの区別が明確にできることを明らかにし、HAADF-STEM法がTiPt系の化合物の積層構造を明らかにするのに有効な手段であることを示した。また、化合物の組成により、積層周期の異なるマルテンサイト相が現れることを明らかにした。さらに、TiPt化合物に形成する双晶関係について詳細な検討を行い、TiPdに現れるのと同様な複数の双晶が形成される事を明らかにした。 マルテンサイトの結晶構造や組織をSEM-EBSD、HAADF-STEM法などの新しい手法を用いて解析できる事を明確にしたことは意義があり、これらの組織解析をもとに、変態点が1000℃を超える化合物の形状記憶効果の機構を明らかにし、高温形状記憶合金の開発指針を打ち立てていく予定である。
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Research Products
(5 results)