2008 Fiscal Year Annual Research Report
500℃以上の耐熱性を有する紫外線透過光学材料の高強度室温接着
Project/Area Number |
19360329
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村原 正隆 Tokyo Institute of Technology, イノベーション研究推進体, 特任教授 (40166301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 國雄 東京工業大学, イノベーション研究推進体, 特任教授 (70029338)
内田 成明 東京工業大学, イノベーション研究推進体, 特任教授 (20260177)
佐藤 雄二 東京工業大学, イノベーション研究推進体, イノベーション研究推進教員 (40422547)
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Keywords | シリコーンオイル / エキシマランプ / 光酸化膜 / 紫外線透過接着膜 / アモルファスガラス / 耐熱性 / 非線形光学結晶 / 耐水性 |
Research Abstract |
研究目的と目標:前年度、「空気雰囲気でシリコーンオイルに真空紫外光を照射すると、空気の流れや、試料と光源との僅かな距離差により光酸化に大きな差異が生じ、さらに、空気の代わりにCO_2を用いると酸化反応時間が極端に短縮でき、かつ接着強度が高くなる」ことを発見した。この知見は、「紫外線を透過し高温にも耐性を持つ接着方法」に、新たな概念を提供できる可能性があるため、光酸化反応におけるCO_2ガスによる光酸化メカニズムについて検討し、石英ガラス同士の被接合面に塗布されたシグコーンオイルに紫外線を照射して、光酸化によって無機ガラスに変質させる過程で接着効果を発現させ、元来石英ガラスが有している高強度性、耐熱性、高紫外線透過性を維持したまま、紫外から近赤外線まで透明で、接着層に収縮応力に伴う歪の発生も無く、不燃性、耐水性を満たした石英ガラス同士の強接着を室温下で可能にすることが本研究の目的であり目標であった。 研究成果:真空紫外光でシリコーンオイルの光酸化反応が進行すると、200nm付近の光の透過率が高く成る現象を利用した、光酸化反応監視装置を設計試作した。この装置のお陰で、光酸化反応に欠かせない"酸化剤"の供給過不足を定量化し、かつ酸化剤としてのCO2の供給量と光照射時間を特定し、光酸化の高効率化を実現した。さらに、シリコーンオイルを試料表面に塗布する前に、前処理として、希釈酸素雰囲気でプラズマ照射処理を行うと、接着層が透明になり、かつ接着強度も高く成ることが明らかになった。
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