2007 Fiscal Year Annual Research Report
高温材料の内部温度プロファイルの非破壊モニタリングとその材料加工プロセスへの応用
Project/Area Number |
19360330
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
井原 郁夫 Nagaoka University of Technology, 工学部, 准教授 (80203280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌土 重晴 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (30152846)
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Keywords | 超音波 / 温度プロファイル / 逆問題解析 / リアルタイムモニタリング / 差分法解析 / 高温加工プロセス / 内部温度 / 非破壊計測 |
Research Abstract |
本研究は、物体内部の温度プロファイルを計測・モニタリングするための新しい非破壊評価手法を開発・実用化するとともに、この手法を高温場の材料加工プロセスに適用し、その有効性を実証することを目的としている。H19年度の実績は次のとおりである。 1.温度プロファイルの定量的評価のための超音波逆解析手法の開発:研究代表者らがこれまでに培ってきた高温超音波計測技術をべースとして、これに逆問題解析手法を効果的に組み合わせることで、物体内部の温度分布を定量的かつリアルタイムでモニタリングする新しい手法を開発した。この手法は一次元非定常熱伝導問題に対する差分解析法を効果的に活用したもので、加熱端面の温度境界条件が未知の場合でも、超音波パルスエコー計測により物体内部の温度勾配を精度よく同定することができるという長所を有する。 2.検証実験:開発した手法をダイカストなどの高温加工プロセスに使用されるSKD鋼の加熱・冷却実験に適用した。厚さ30mmの鋼板の片面を700℃の溶融アルミニウムにて加熱するときの内部温度プロファイルのモニタリングを試みた。超音波法によるモニタリング結果は、熱電対による測定結果とほぼ一致するのみならず、時間応答性に優れていることが明らかとなった。 3.バッファーロッド法の開発:開発した超音波法の実用化を想定して、超音波バッファーロッドを用いた簡便な温度分布モニタリング手法を開発した。本手法は逆解析などの複雑な計算を行うことなく温度分布の同定が可能であり、ダイカストマシンなどへの適用が期待される。
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Research Products
(16 results)