2008 Fiscal Year Annual Research Report
超熱分子ビームによる次世代ナノファブリケーションの実空間"その場"観察
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19360336
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
吉越 章隆 Japan Atomic Energy Agency, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (00283490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺岡 有殿 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (10343922)
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Keywords | 走査型プローブ顕微鏡 / 放射光 / リアルタイム光電子分光 / 実空間"その場"観察 / 超熱分子ビーム / 並進運動エネルギー / 原子分解能 / 酸化反応 |
Research Abstract |
本研究の目的は、超熱分子ビームによる次世代ナノファブリケーションの実空間"その場"観察の実現にある。近年の電子デバイスの超高集積化に見られるように固体表面の薄膜の厚さは数ナノメートルに達しており、組成や膜厚を特定領域に原子・分子レベルで高度に制御することが必要不可欠となっている。超熱分子ビームを用いて気体分子の並進運動エネルギーを反応に必要な値に選択すれば、原子レベルの表面化学反応の制御が実現でき、熱反応等では不可能な機能性超薄膜の形成も期待できる。これまで固体表面の酸化反応に及ぼす並進エネルギーの効果を放射光リアルタイム光電子分光によって明らかにしたが、光電子分光では反応後の組成や化学結合状態のスペクトルを基にした間接的かつ表面の"平均的な"情報であった。光電子分光で発見した超熱分子ビーム照射後の反応選択性を顕微分光学的手法によって実空間"その場"観察し、超熱分子ビームの照射に特有な表面反応を利用した次世代ナノファブリケーションを実現する。平成20年度においては、(i)超熱分子ビーム精密照射システムを整備し、その基本性能の評価を行った。(ii)超熱分子ビームナノプロセスの実空間"その場"観察システムを整備した。(iii)HOPGやSi(111)-7×7のSTMによる原子像観察に成功し、放射光ビームラインにおける実空間"その場"観察実験に必要な基本性能の評価を行った。
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Research Products
(45 results)