2008 Fiscal Year Annual Research Report
氷晶テンプレート法による水質維持・管理用高効率デバイスの開発
Project/Area Number |
19360355
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
向井 紳 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (70243045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 俊郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30163794)
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Keywords | ゾルーゲル法 / 一方向凍結法 / 凍結ゲル化法 / カーボンゲル / シリカゲル / ゼオライト / イオン交換樹脂 |
Research Abstract |
本年度は昨年度に得られた知見を基に水質の維持管理に必要なデバイスを実際に試作し、その性能を評価した。試作を行ったデバイスは微量環境物質濃縮デバイス、低圧損型吸着デバイス、そして低圧損型イオン交換デバイスである。 微量環境物質濃縮デバイスに関しては内径0.5mm、長さ85mmのシリンジ針内に、開発した氷晶をテンプレートとする方法を利用してシリカを合成し、デバイスを試作した。得られたデバイスは通気度が高く、これを利用することで短時間でのサンプリングが可能であることを確認した。また実際のサンプリングにおいて、酢酸エチルやイソブタノール等を高率で回収可能であることを確認した。よってこれを利用することで、微量環境物質の精度の高い環境分析が可能になるものと考えられる。 低圧損型吸着デバイスに関しては、シリカ、炭素、ゼオライト等、吸着能の高い物質のマイクロバニカム状カラムを合成し、十分な吸着能を有していることを確認した。また流体通過時の抵抗も非常に低いことを確認している。 低圧損型イオン交換デバイスに関しては強酸性カチオン交換樹脂を合成する際に、マイクロハニカム状に直接成型する方法によりデバイスの試作に成功した。得られたデバイスが高いイオン交換能を有し、圧力損失が非常に低いことを確認した。また、材料内の拡散距離が非常に短いため、比較的高い流速でもデバイス内の樹脂のイオン交換能力の95%以上を利用できることを確認した。
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Research Products
(10 results)