2009 Fiscal Year Annual Research Report
ミスト熱分解法によるシリコンマイクロチャンネルへのナノ構造体触媒の構築
Project/Area Number |
19360364
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田川 智彦 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (10171571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 博史 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70293644)
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Keywords | マイクロリアクタ / 触媒調製 / 顕微赤外分光法 / 脱水素反応 / シリコンマイクロチャンネル / 表面吸着種 / ミスト熱分解法 / ミスト熱分解法 |
Research Abstract |
本研究は、シリコンマイクロチャンネルのチャンネル壁に、貴金属超微粒子を担持し、高性能な触媒複合体構造を創出しようとするものである。このため、フォトリソグラフィー法によりマイクロチャンネルを作成し、その器壁表面に、超音波で発生させた原料ミストを熱分解・担持させて、高高率な触媒構造を構築するための基本技術の確立を目的とする。前年度までに、担体を含めた触媒の最適化を行うとともに、プロパンを用いた顕微赤外分光法による触媒の評価に着手した。本年度は、担持白金触媒が、シクロヘキサンの脱水素反応に際してベンゼンに加えシクロヘキサンも生成しうることをガスクロマトグラフィーにより確認し、この器壁触媒反応器の流路に沿った顕微赤外分析を行った。その結果、流路入り口から出口にかけて、シクロヘキサンからシクロヘキセンを経てベンゼンヘ至る、逐次反応の経路が確認された。π-アリル吸着中間体も検出され、シクロヘキセンと吸着平衡にあることが推定された。原料流量の影響から、境膜拡散抵抗の影響が無視できないことを明らかにし、通常の反応では困難なシクロヘキセンの生成はこうした複雑なメカニズムの複合した要因によるためであると結論した。一方で、マイクロリアクタによるプロセスの強化を液多相反応系へ拡張すべく、相関移動触媒の第3相への析出による触媒の回収や反応分離や超音波による物質移動促進などを試みた。
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Research Products
(10 results)