2007 Fiscal Year Annual Research Report
空気抵抗を減少させた成層圏用大型耐圧薄膜構造物の研究
Project/Area Number |
19360385
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
井筒 直樹 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 助教 (90184639)
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Keywords | 航空宇宙工学 / 気球 / 膜構造物 |
Research Abstract |
本研究は,すでに実用化の入り口まで到達しているスーパープレッシャー型気球の設計技術を応用して,空気抵抗が小さくなるような細長い形状を有するスーパープレッシャー型気球を設計するために必要となる,基礎データおよび実現可能な耐圧性能を取得することにある。 本年度は,このような形状と所定の耐圧性能を有するスーパープレッシャー型気球の設計原理の構築と検討を行い,最終的な飛行体の目標となる仕様を決定した。すでに構築されている通當型スーパープレッシャー気球の設計方法を改良し,実用実機のスケールモデルを構築し,飛行体の細部の設計を行った。巨大な体積を有する所定の膜構造物を実現するためには,非線形の弾性的な性質をもつ薄膜とファイバーの特質から,実際にスケールモデルを製作して検討および試験を行う必要があり,また同時に,実際の製造工程についても詳細な検討を行う必要がある。 そこで,本原理によって実際に耐圧性能が通常型スーパープレッシャー気球と同程度に達成されることを実証するために,試験用スケールモデルを製作するための工程の検討を行い,それに従って実際に気球の製作を行った。これらの気球を,実際に膨張させて耐圧性能の評価を行い,通常型スーパープレッシャー気球が有する耐圧性能と同等の性能を達成することを確認した。 これらの結果を検討し,所定の性能を達成しうる形状が形成されるようにモデルの改修を行った。
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