2007 Fiscal Year Annual Research Report
海面で反射した測位衛星電波による海面高度計測と津波監視への応用
Project/Area Number |
19360405
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
安田 明生 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学技術研究科, 特任教授 (00023250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 晴正 東京海洋大学, 社会連携推進共同研究センター, 客員教授 (20377071)
樊 春明 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教 (10311664)
久保 信明 東京海洋大学, 海洋工学部, 准教授 (80343169)
海老沼 拓史 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 寄附講座教員 (40456314)
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Keywords | リモートセンシング / 衛星測位 / GPS / 海面高度 |
Research Abstract |
本研究は,海面で反射した測位衛星電波を利用した海洋高度計の実現を目標としている.これは測位衛星を信号源としたバイスタティックレーダーであり,衛星から受信機に直接届く信号と,海面から反射して届く信号の遅延差から,海面高度を計測する. 本年度は,その第一歩として,海面で反射した測位衛星電波を記録することのできる小型受信機と受信データ解析ソフトウェアの開発を行った.本システムでは,直接波と反射波を同時に観測する必要があるため,2つの独立したアンテナを持つ受信機が必要となる.このような受信機は市販されていないため,独自に開発を行った.受信された直接波と反射波は,受信機にてダウンコンバートされた後にデジタル化される.デジタル化された信号は,高速シリアルインターフェイスであるUSB 2.0を通じてPCに転送される.転送されたデータは,ソフトウェア無線技術を用いて開発された反射波解析用受信機によって処理される.このソフトウェア受信機では,海面で反射・拡散し信号強度の低下した反射波を追尾するために,コード遅延マッピングと呼ばれる手法を実装している. 今回開発した受信機の動作確認のため,隅田川河口に架設されている相生橋から水面で反射した測位衛星電波の受信を試みた.さらに,取得したデータをソフトウェア受信機で処理し,水面高度の推定を行った.実験の結果,当該システムによって約30cmの精度で水面高度が推定できることが確認された.これは,一般的なハンディタイプのレーザー距離計の精度とほぼ同等である.
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Research Products
(4 results)