| Research Abstract |
建設発生土,浄水発生土,湖沼におけるヘドロ,沈砂池における堆積土砂,河川・港湾・ダムにおける浚渫土など,これまでは処分に苦慮していた高含水比泥土を,耐震性地盤材料,耐侵食性緑化基盤材など付加価値の高い機能性地盤材料に再資源化する処理技術を開発することが本研究の目的である.本研究で得られた成果は,以下の通りである.
(1)様々な泥土に古紙破砕物およびセメント系固化材を添加し,繊維質固化処理土を作成した.この処理土を用いて繰り返し3軸圧縮試験を実施した結果,この処理土は,従来の固化処理土や通常上に比べて液状化し難く,高い動的強度を有すること,すなわち高い耐震性を有することが実験的に確かめられた.
(2)様々な泥土に古紙破砕物および木材チップを混合し,繊維質処理上を作成した.この処理土を用いて,自然降雨および人工降雨機による降雨耐久性を調べた結果,本処理土は従来のバーク堆肥に比べて高い降雨耐久性・耐侵食性を有することが確かめられた.
(3)繊維質処理土の土壌物理特性を測定した結果,本処理土は従来の植生基盤材と比較して,高い保水力・保肥力を有し,軽量であるなど優れた特性が確認された.
(4)大量の泥土を処理するためには,連続式の処理機械が必要であるが,現在,このような処理機械は存在しない.そこで,処理機械の開発に資するため,攪拌時間が処理土の強度特性に及ぼす影響について検討し,処理機械開発のための基礎的知見を得た.
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