2009 Fiscal Year Annual Research Report
電子機器廃棄物からの貴金属回収プロセスの構築を目指したバイオマス吸着素子の開発
Project/Area Number |
19360411
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
馬場 由成 University of Miyazaki, 工学部, 教授 (20039291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 逹也 宮崎大学, 工学部, 准教授 (00343335)
大栄 薫 宮崎大学, 工学部, 助教 (00315350)
岩熊 美奈子 宮崎大学, 都城工業高等専門学校, 准教授 (00342593)
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Keywords | キチン・キトサン / 分子インプリント法 / キトサン誘導体 / 超多孔性キトサン球状体 / 貫通孔 / 貴金属 / 吸着 / パーフユージョンクロマトグラフィー |
Research Abstract |
I.キチンを原料とした貴金属の高選択的キトサン誘導体吸着素子の創製 キチンを出発原料とした架橋キトサン(CLAC)を基体として、1-アミノエタンチオール、システインを導入した新たなキトサン誘導体を合成した。キチンを出発原料とすることにより、従来法に比べてステップ数を減らすことができた。これらのキトサン誘導体による塩酸溶液からの吸着選択性を明らかにし、銅、鉄、亜鉛等のベールメタルは吸着せず、貴金属のみを高選択的に低濃度まで回収することができた。これは、CLAC由来の自由度の高いアミノ基によると考えられる。 II.二重アフィニティー分子インプリント法による貴金属の分子認識分離材料の創製 キトサンを出発原料として、分子インプリント法によりピリジルメチルキトサン(PIPMC)を新たに合成し、各金属イオンの吸着選択性を調べた。その結果、PIPMCは鋳型金属のサイズを認識しているのではなく、吸着によって形成される錯体構造(Pd, Ni:平面4配位)を認識することがわかった。さらに安価な貴金属の高選択的吸着材を開発するために鋳型金属として銅イオンを用いた。本吸着材は、貴金属イオンの希薄溶液ではパラジウムを鋳型とした場合と同様な吸着結果であったが、濃度が数百ppm以上になると、その選択性が十分に発現できないことがわかった。 III.超多孔性キトサン誘導体の架橋とキレート配位子導入を同時に行う合成法の開発とその応用 多孔性のキトサン微粒子よりもさらに高い吸着速度を発現させるために、貫通孔をもったキトサン微粒子の合成法を確立した。貫通孔作成のためにキトサンO/W/Oエマルションを調製し、貫通孔の均一性とその数を増やす方法を検討し、O/W/Oの体積割合を変化させることによって細孔分布を調整できることがわかった。その結果、微粒子全体に貫通孔を有する真球状体の多孔性キトサン微粒子が得られた。その表面には数ミクロンの細孔が多数見られ、拡散抵抗をほとんど受けることなく、高い吸着速度が得られた。
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Research Products
(19 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
馬場由成, 増田悟
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Journal Title
図解最先端 イオン交換技術のすべて「レアメタルとイオン交換」(工業調査会)
Pages: 330-333
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