2009 Fiscal Year Annual Research Report
生殖内分泌系器官における組織の破壊と再構築の制御メカニズムの解明
Project/Area Number |
19370025
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高橋 純夫 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90144807)
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Keywords | 細胞増殖 / 細胞死 / ホルモン / 成長因子 / 転写制御 / 子宮内膜 / 下垂体 / プロモーター |
Research Abstract |
生体の器官における破壊(細胞死),再構築(細胞増殖)と機能発現(細胞分化)の一連の過程を司るシステムを,マウス子宮内膜と下垂体に注目して解析した。子宮内膜において,IGF-1は子宮内膜細胞の増殖を促進し,IGFBP-3はIGF-1の細胞増殖作用を阻害した。IGF-1遺伝子はcAMPにより転写が"促進された。プロモーター領域内のcAMPシグナルの入力部位は不明であるので,プロモーターコンストラクトの欠失をおこない,プロモーターの機能解析を行い,cAMP産生を促進する因子とIGF-1発現の相関を解明した。さらに,子宮内膜間質細胞では,発情ホルモンはTGF αの遺伝子発現を促進し,IGFBP-3の遺伝子発現を抑制することを発見した。したがって,発情ホルモンはIGFBP-3発現を抑制して、間接的にIGF-1作用を高めることが示唆された。また,子宮内膜において発情周期依存的にアポトーシスが生じていることがわかった。転写因子Runx3のノックアウトマウスでは,無排卵で,子宮内膜の発達が未熟で,発情ホルモンによる子宮内膜の細胞増殖が認められなかった。In situ hybridizationにより子宮内膜細胞にRunx3遺伝子が発現していることを明らかにした。以上の結果より,子宮内膜細胞の発情ホルモン依存性増殖の制御におけるRunx3の関与が示唆された。 下垂体前葉においても,発情周期に応じてアポトーシスが生じていた。前葉細胞の増殖に関係するメラノコルチン3受容体(MC3R)遺伝子の発現制御機構の解析をMC3Rのプロモーターの機能解析により行った。転写を促進する領域並びに抑制する領域を明らかにするとともに,ゲルシフト解析により核タンパク質の結合領域を明らかにした。
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Research Products
(6 results)