2008 Fiscal Year Annual Research Report
汎熱帯海流散布植物の分子集団遺伝学的研究:長距離種子散布が種分化に与える影響
Project/Area Number |
19370032
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
梶田 忠 Chiba University, 大学院・理学研究科, 准教授 (80301117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 庸一 琉球大学, 教育学部, 教授 (80114544)
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Keywords | 長距離散布 / 広域分歩 / マングローブ / 種分化 |
Research Abstract |
全世界の熱帯・亜熱帯の海岸域に1種が一様に分布する汎熱帯海流散布植物について、複数分類群の遺伝的分化のパターンを分子マーカーを用いて解析している。分類群横断的な解析を行うことにより、海流による頻繁な長距離種子散布が全球的な分布域の維持にどのように貢献しているかを明らかにできると期待される。本年度は、ナガミハマナタマメ、ハマアズキ、Rhizophora mangleについて、2種類の遺伝マーカーを用いた解析を行った。なお、以下の研究は、研究協力者である高山浩司氏(日本学術振興会特別研究員PD)の協力のもとに実施したものである。 1.葉緑体ハプロタイプの解析:ナガミハマナタマメとハマアズキについて、集団解析に使えるマーカーを策定した。その結果、複数領域の部分塩基配列決定とSSCP解析を組み合わせることで、数4kb-6kbの塩基配列で認識されるのとほぼ同数のハプロタイプが区別できることが分かった。得られたマーカーを用いて世界各地の集団から数個体ずつを解析することにより、ナガミハマナタマメでは新大陸の東西で明瞭な地理的構造のある可能性が示唆された。また、ハマアズキは近縁種であるV.luteolaと遺伝的には明瞭に分化していることが示された。 2.マイクロサテライトマーカーを用いた解析:前年度開発したマーカーを用いて、太平洋・インド洋地域のオオバヒルギの集団問分化を集団遺伝学的に解析した。琉球、南太平洋、東南アジアの集団内の遺伝的多様性と集団間の遺伝的分化が明らかになった。 3.ハマアズキと近縁種のV.luteolaの系統地理学的関係を明らかにするために、メキシコにおいて現地調査を実施し、研究に必要なサンプルを採集した。
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Research Products
(5 results)