2007 Fiscal Year Annual Research Report
ホタルルシフェラーゼは発光反応をどのように制御しているか
Project/Area Number |
19370039
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中津 亨 Kyoto University, 薬学研究科, 准教授 (50293949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 泰久 京都大学, 農学研究科, 助教 (10415143)
平竹 潤 京都大学, 化学研究所, 准教授 (80199075)
加藤 太一郎 兵庫県立大学, 工学研究科, 助教 (60423901)
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Keywords | ルシフェラーゼ / 発光反応 / X線結晶構造解析 / 遷移状態アナログ / 量子収率 / 結晶化 / 変異体 |
Research Abstract |
ホタルによる黄緑色の発光反応は、発光基質ルシフェリンと、ATP、分子状酸素、そして発光反応を触媒するタンパク質、ルシフェラーゼによる酵素反応であり、生成してきた励起状態のオキシルシフェリンが基底状態に落ちる際、励起エネルギーが光として放出され発光する。この反応において、発光基質であるルシフェリンが同じであるにもかかわらず、酵素であるルシフェラーゼのわずか1アミノ酸置換により、発光色が赤色に変化することが知られている。そしてこの発光色変化は触媒付近のみならず、触媒機能とは全く異なる部分の変異でも生じることが知られている。しかしながらなぜこのようなことが生じるのか、その詳細なメカニズムは不明である。そこで、様々な発光色変異体を作成し、それぞれの立体構造を決定し、構造比較することにより発光色を決定しているメカニズムを明らかにしようとするものである。そこで、ゲンジボタルルシフェラーゼの発光色変異体H247A,S286N,I288V,I288A,G326S,H433Y,P452Sの7種類を作成した。その後順次大量培養、精製を行い、結晶化条件の探索を行っている。また構造解析を行う上で重要な遷移状態アナログの合成に関し、その中間化合物であるsulfamideの合成を行った。現在得られている発現精製系ではサンプル調製に1週間程度要することから、より早くサンプルが得られるための新しい発現精製系構築のための予備実験を行い、可能性の高いベクターの選定を行った。
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Research Products
(2 results)