2007 Fiscal Year Annual Research Report
セレンの特異的化学変換システムとタンパク質への共翻訳的挿入装置の構造機能解析
Project/Area Number |
19370040
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江崎 信芳 Kyoto University, 化学研究所, 教授 (50135597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 准教授 (70243087)
三原 久明 京都大学, 化学研究所, 助教 (30324693)
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Keywords | セレン / セレンタンパク質 / 翻訳 / 必須微量元素 / 酵素 |
Research Abstract |
1.メタン生成アーキアM.jannaschii SerRSは、tRNA^<Sec>と他のtRNAを識別することができ、tRNA^<Sec>を基質とした場合にのみ、PSer-tRNA^<Sec>を合成することが明らかになった。また、他種tRNA^<Sec>からはPSer-tRNA^<Sec>を合成できず、その合成にはtRNA^<Sec>のG2-C71塩基対が重要部位の一つであることが明らかになった。 2.M.jannaschii SerRSは、アミノアシル化反応によりSer-tRNA^<Sec>を合成し、次いでSer-tRNA^<Sec>をリン酸化する2段階反応によりPSer-tRNA^<Sec>を合成する新奇二機能性酵素であることが明らかになった。また、リン酸化反応には、メタン生成アーキアSerRSに特異的なN末端領域に存在するLys15残基が大きく影響することが示唆された。 3.SPS1とSPS2が相互作用することが明らかとなった。また、セレノシステインとATPの存在下でSCLとSPS1およびSPS2が相互作用することが示唆された。活性測定の結果、SPS1はセレン再利用系において、SCLからのセレンの受け渡しを調節する機能があることが示唆された。 4.Yeast two hybrid systemを用いて、SCLに相互作用するタンパク質を選抜した。Major urinary proteinsはSCLと強く相互作用し、SCLの活性を抑制することが明らかとなった。また、生体内において、SCLは精子形成やタンパク質生合成、細胞の生存やアポトーシスなど様々な生命活動に関与していることが示唆された。
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Research Products
(4 results)