2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロテオミクスによるEGF受容体下流シグナルの探索
Project/Area Number |
19370041
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
谷口 寿章 The University of Tokushima, 疾患酵素学研究センター, 教授 (10257636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 博昭 広島県立大学, 生命環境学部, 教授 (40252811)
藤原 和子 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 准教授 (20108880)
池田 和子 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 助教 (10108863)
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Keywords | 蛋白質 / バイオテクノロジー / プロテオーム / 分析科学 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本研究においては、EGF受容体下流シグナル経路のプロテオーム解析により見出された多数の新規タンパク質の生理機能と、それらのリン酸化部位などの翻訳後修飾による調節機構を詳細に解析することで、EGF受容体下流のシグナル伝達系を網羅的に明らかにすることを目的とする。本年度は、新規タンパク質のひとつであるPHドメインをタンデムに持つタンパク質に関してその生理機能解析を行った。この2つのPHドメインはカルジオリピンとホスファチジン酸に特異的に結合することからCLPABPと名付けた。他のPHドメインに比して特異的な脂質結合を示し、これまで知られているタンパク質ではCool/βPIXタンパク質のそれに類似している。蛍光免疫染色により、このタンパク質はミトコンドリアの表面付近にRNAを含む穎粒として存在することを見出した。また305番目と456番目のチロシンがリン酸化部位であることを明らかにした。 さらに、免疫沈降により単離した複合体を質量分析法により解析することで、相互作用解析を行い、また過剰発現、siRNAによるノックダウンなどによりCLPABPの生理機能を解析した(Sano, et. Al.BBA Mol Cell Res.,in press)。また、前年度までにその機能を明らかにしたもう一つのEGFR下流タンパク質Ymerに関してEGFRによりリン酸化されるチロシンを含む前後の配列に対して抗体を作成し、部位特異的抗リン酸化抗体を得た。この抗体とタンパク質全体に対する抗体を用いた細胞免疫染色によりリン酸化型Ymerの細胞内分布を解析した。
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Research Products
(8 results)