2007 Fiscal Year Annual Research Report
クロロフィルd導入による低エネルギ-新型光合成の作成:光合成原理の解明
Project/Area Number |
19370064
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 繁 Nagoya University, 大学院・理学研究科 (40108634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三野 広幸 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70300902)
宇津巻 竜也 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 研究員 (60402418)
石浦 正寛 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 教授 (20132730)
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Keywords | クロロフィル / シアノバクテリア / 光合成 / 電子伝達系 / 遺伝子操作 / 光生物 / 色素機能 / 生体エネルギー |
Research Abstract |
クロロフィルd(Chld)をもつアカリオクロリスの光合成タンパク質の構造、物性を研究した結果、タンパク質部分は他のシアノバクテリアと75-95%の高い相同性を示し(Uzumakiら、pdbに登録)、さらに立体構造との相関をみると、変異箇所はChld結合に直接関係ないことが分かった。したがって、Chld合成系を導入すれば、少なくとも他のシアノバクテリアのRCタンパク質のChla結合部位にうまく結合し、機能を発揮するはずである。アカリオクロリスの4種の抗生物質薬剤耐性の確認、これを利用した混在細菌の除去、最適培養条件の確立などを進めた。パラオで採取され海洋バイオ研究所te提供の6種の株のPSI, PSIIRCタンパク質4種についての遺伝子配列の決定、比較を行い、高い相互相同性を確認した。既知のChla合成系酵素4種の遺伝子をクローニングし配列決定したが、他のシアノバクテリアと高い相同性を示しChld合成系には結びつかなかった。Chlb合成酵素(CAO: Chlorophyll a oxidase)類似の遺伝子をPCRで得る試みは成功しなかった。クローニンクローニングしたアカリオクロリスのPSIとPSIIRCタンパク質のシアノバクテリアSynecocystis PCC6803株への導入を行った。2種の蛋白質のベクターを作成し導入し、現在確認作業を行っている。変異誘発剤EMSに対するアカリオクロリスの致死率を確認し、突然変異体の作成に取りかかりつつある。アカリオクロリスゲノムのライブラリーを作成し、PCC6803株に導入し、表現系の違いを検討しつつある。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Function of chlorophyll d in reaction centers of photosystems I and II of the oxygenic photosynthesis of Acaryochloris marina2007
Author(s)
Itoh, S., Mino, H., Itoh, K., Shigenaga, T., Uzumaki, T. and Iwaki, M.
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Journal Title
Biochemistry 46
Pages: 12473-12481
Peer Reviewed
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