2008 Fiscal Year Annual Research Report
複製開始複合体の高次構造に基づく、複合体形成・DNA開裂・解離の分子機構解明
Project/Area Number |
19370077
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
片山 勉 Kyushu University, 大学院・薬学研究院, 教授 (70264059)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植田 正 九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (90184928)
阿部 義人 九州大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (60315091)
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Keywords | DNA複製 / DnaA / 細胞周期 / タンパク質複合体 / タンパク質機能構造解析 / ATP / ヘリカーゼ / DNA動態変化 |
Research Abstract |
本研究計画では、DnaAによる複製開始複合体の高次構造を解析し、DNA開裂のためキーとなる複製開始複合体の機能構造を同定すること、および、DNA開裂のメカニズムを開始複合体の機能構造と連関させて解明すること、さらに、DNA開裂後におこる、DnaC依存DnaBヘリカーゼ装着機構を解析することなどを目的とした。昨年度は、DnaA N末ドメインの立体構造決定に基づき、DnaBヘリカーゼ装着に必要な機能アミノ酸残基を同定し、DnaBヘリカーゼ装着機構モデルを新たに提唱したが、本年度、さらに別のアミノ酸残基もDnaBヘリカーゼ装着に必要であることがわかった。これらを総合して、DnaBヘリカーゼ装着部位の構造が判明し、提唱したモデルを裏付けた(論文投稿中)。昨年度、複製開始反応と2本鎖DNA開裂反応に特異的に必要とされるアミノ酸残基の同定し、DNA開裂のメカニズムの新規モデルを提唱した(Journal of Biological Chemistry,2008)。今年度は、さらに、複製開始複合体形成に必要なDnaAの機能アミノ酸残基を新たに数種同定し、DnaA高次複合体の全体像の点から上記モデルを裏付けた。加えて、DnaAが多数集合する複製開始DNA領域の機能構造を新たに同定し、複製開始複合体の機能構造と複製開始DNA領域の機能構造との相関を明らかにした(日本遺伝学会ベストペーパー賞受賞)。これらにより、頭書の目的を十分達成することができた。
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Research Products
(37 results)