Research Abstract |
代表研究者らは、単一細胞から定量的かつ再現性良く発現遺伝子を増幅し、High density oligonucleotide microarrayにて解析可能とする系を確立(Kurimoto K et al.,Nuc.Acids Res.,34,e42,2006;Nature Protocols,2,739-752,2007)した。この単一細胞マイクロアレイ法を用いた解析を発展させ、生殖細胞形成過程におけるBlimp1及びPrdm14を核とした転写制御因子ネットワークの解析を行い、生殖細胞形成過程が、1)体細胞化の抑制、2)潜在的多能性の再獲得、3)エピゲノムリプログラミング、を包括する過程であり、Blimp1はそれらすべての過程に必須の中心的因子であること、Prdm14は後2者に必須であることを明らかにした(Kurimoto et al.,Genes&Development,22,1617-1635,2008:Yamaji M et al.,Nature Genetics,40,1016-1022,2008)。また、ドイツマックスプランク研究所の柊卓志博士を共同研究者として、マウス初期胚における細胞系譜分化機構の解析、本方法論を用いて、神経幹細胞からの神経系形成過程(Kawaguchi et al.,Development,135,3113-3124,2008)、glioblastoma stem cellの同定、X-reactivationを起こす分子機構の解析を共同研究として推進している。
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