2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19370105
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
渡辺 一志 Osaka City University, 都市健康・スポーツ研究センター, 教授 (50167160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 勝夫 金沢大学, 医薬保健研究域医学系, 教授 (60190089)
国田 賢治 大阪市立大学, 都市健康・スポーツ研究センター, 准教授 (20316003)
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Keywords | 頚部前屈姿勢 / 構え姿勢 / 脳賦活 / 筋血流 / 近赤外分光法 / 運動経験 / 課題依存性 / 相乗効果 |
Research Abstract |
頚部前屈姿勢(構え姿勢)を保持した場合に認められる上肢および下肢筋の血流の増加が、これまでの運動経験によって修飾されるのかどうかについて、上肢競技(卓球、テニス)経験群、下肢競技(サッカー)経験群、運動未経験群を対象に、筋内の酸素動態、皮膚血流、心拍数、血圧、心拍出量、筋電図、代謝についてさらに詳細に検討した。その結果、各筋の酸素化ヘモグロビンの濃度変化における群間による有意な差異は、上腕二頭筋、上腕三頭筋、大腿直筋、大腿二頭筋、前脛骨筋において認められ、上肢群および下肢群のそれは非運動群のそれより有意に大きかった。上肢群と下肢群を比較すると、上腕二頭筋および上腕三頭筋の頚部前屈姿勢に伴う酸素化ヘモグロビン濃度の増加は、上肢群が下肢群より有意に大きかった。さらに、前脛骨筋の酸素化ヘモグロビン濃度の増加は、下肢群が上肢群より有意に大きかった。他の循環諸変量である心拍数および血圧については、有意な主効果が姿勢条件およびグループ条件のいずれも認められなかった。さらに、心拍出量、四肢筋上の皮膚血流量や、四肢筋の筋電積分値は姿勢条件間の有意な違いが認められなかった。これらのことから、頚部前屈保持中の脳賦活に伴う末梢循環動態には、運動経験による差異が認められ、上肢群では上肢筋の、下肢群では下肢筋の筋血流が選択的に増加することが示唆された。また、運動の遂行課題を付加した場合に、その筋の筋血流増加に課題依存性の影響が局所性に生じるのかどうか、課題提示の方法について予備実験を実施し、その効果について目下検討中である。
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Research Products
(4 results)