2009 Fiscal Year Annual Research Report
小麦粉品質改良に向けた異種由来種子貯蔵タンパク質の構造解析と育種利用
Project/Area Number |
19380006
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
辻本 壽 Tottori University, 農学部, 教授 (50183075)
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Keywords | コムギ / 異種染色体添加系統 / 種子貯蔵タンパク質 / 異種染色体 / 種子貯蔵タンパク質 / コムギ / 小麦粉 / 野生種 |
Research Abstract |
1. Agropyron elongatumに由来する高製パン性高分子量グルテニンサブユニット遺伝子の塩基配列を解析した結果をまとめ、Journal of Cereal Science誌に公表した(Garg et al.2009)。 2. Agropyron intermediumらも高製パン性高分子量グルテニンサプユニット遺伝子をクローニングした。小麦粉品質評価の結果とあわせ、現在、国際雑誌へ投稿準備中である。 3. 昨年度に引き続き、野生種染色体添加パンコムギ系統や合成6倍体系統(マカロニコムギと野生種タルポコムギの複二倍体)の種子貯蔵タンパク質を2次元電気泳動法で詳細に発現解析し、異種ゲノム、異種染色体をもつ系統に特異的に見られるタンパク質を同定した。 4. 異種染色体の存在によって、高発現あるいは低発現するコムギのタンパク質を2次元電気泳動法により同定し、それらの発現程度と小麦粉品質との関係を解析した結果、特定のタンパク質の発現程度が小麦粉の生地強度へ大きく関与していることがわかった。 5. 有望な添加系統とナリテトラソミック系統を交配し、異種染色体をコムギの1A染色体と置換した系統について、さらに実用小麦品種との戻し交配を行い、農業形質の優れた高製パン性育種素材を開発しつつある。
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Research Products
(1 results)