2007 Fiscal Year Annual Research Report
コムギおよびダイズ品質の圃場間・圃場内変動をもたらす要因の解析と可変量管理
Project/Area Number |
19380012
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲村 達也 Kyoto University, 農学研究科, 准教授 (00263129)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 訓久 京都大学, 農学研究科, 准教授 (50232129)
村主 勝彦 京都大学, 農学研究科, 助教 (10226483)
土井 正彦 京都大学, 奈良県農業総合センター・作物栽培チーム, 総括研究員 (40443577)
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Keywords | 田畑輪換 / 窒素 / 出芽深度 |
Research Abstract |
イネ-コムギ-ダイズを2年3作で作付ける田畑輪換田において,コムギ収量と品質の圃場内変動をもたらす要因を解析し,その要因の圃場内変動に応じて肥料や種子などの農業資材の投入量を変化させ圃場内の収量および品質の変動を是正する可変量管理の可能性を検討した. 収量変動に対して穂数の寄与が1穂整粒数および千粒重に比較して高く,収量を是正するには穂数を可変量管理の対象とするのが効率的と考えられた.そして播種量と出芽深度が苗立ち数を左右し,出芽深度および苗立ち数に影響される小穂分化期窒素保有量そして茎数が穂数を左右すると共に,播種時土壌含水比は出芽深度を左右することで穂数に強く影響していたと考えられた.これらの事から,播種時土壌含水比の圃場内変動に応じて出芽深度と播種量を制御する可変播種管理によって,場所ごとの穂数を是正することで圃場の平均収量を是正し得るものと考えられた.この可変量管理は,収量の圃場内変動のうち是正できる可能性を有する変動の42.7%を是正できると判断された.さらに,深播きと追肥の組み合わせによって,出穂期から成熟期における乾物増加量を大きくすることで出穂率が高くなり,穂数確保が容易になることが示唆された.一方,コムギ子実のタンパク含有率および灰分含有率は日本めん用コムギの品質評価の許容値を満たしていたが,処理区間に有意差が認められず,コムギ品質の圃場内変動に及ぼす変動要因を明らかにすることができなかった.
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Research Products
(4 results)