2009 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナ側根発生システムの解明に基づく果樹ミクロ挿し穂の発根改善
Project/Area Number |
19380023
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鉄村 琢哉 University of Miyazaki, 農学部, 准教授 (00227498)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本勝 千歳 宮崎大学, 農学部, 助教 (30381057)
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Keywords | ミクロ挿し穂 / 根発達培地 / 発根 |
Research Abstract |
1. ミクロ挿し穂の発根に及ぼす根発達培地の影響 前年度、ニホンナシミクロ挿し穂の発根率を高めたゲルライトとバーミキュライトを等量混合した根発達培地での発根率は、今までの研究報告に比べ全体的に低かったため、この培地の改良を目的とした実験を行った。その結果、発根能力の低い'豊水'ミクロ挿し穂において、基本培地を1/2MWから1/2WPに変更することにより発根率が高まった。一方1/2MSは発根率を改善しなかった。発根能力の高い'幸水'ミクロ挿し穂は基本培地の違いにより発根率が変化することはなかったが、根系の発達は1/2WPが優れた。今後は反復実験を行うと共に、これらの結果が鉢上げ・馴化に及ぼす影響を調査する必要がある。一方、カキについては新たな2系統のミクロ挿し穂を用い、3種類の根発達培地(ゲルライトのみ、ゲルライトとバーミキュライトの混合、バーミキュライトのみ)の発根実験を行ったが、今までのような結果は得られず、カキについてはクローン間差が大きいことが確認された。さらに今後の発根実験に用いるためのマンゴーやライチ、ストロベリーグアバの茎頂培養を開始した。ストロベリーグアバは外植片の定着に成功しなかったが、マンゴーやライチは成功し、特にマンゴーについては効率的な増殖が行え、来年度の発根実験に供試できるだけのシュートを獲得できた。なお根発達培地中の容器内のエチレンの増減を調査するために、ガスクロを購入して試運転・調整を行い、来年度から分析を行える準備を調えた。 2. シロイヌナズナ側根形成に関する変異体のスクリーニング EMS処理した種子を用い、側根少形成系統のスクリーニングを行った。側根少形成系統は成長の劣る系統が多く、種子の採取に困難をきたしたが、そのM5~M6植物まで得ることができ、形質を固定することができ、側根多形成系統と共にイギリス人共同研究者へ供与する準備ができた。
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Research Products
(2 results)