2010 Fiscal Year Annual Research Report
シロイヌナズナ側根発生システムの解明に基づく果樹ミクロ挿し穂の発根改善
Project/Area Number |
19380023
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鉄村 琢哉 宮崎大学, 農学部, 教授 (00227498)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本勝 千歳 宮崎大学, 農学部, 助教 (30381057)
|
Keywords | ミクロ挿し穂 / 根発達培地 / 発根 / 側根 |
Research Abstract |
EMS処理により変異を生じ、その形質を固定した側根多形成および側根少形成系統のシロイヌナズナの種子を6月上旬に来日した英国・ノッティンガム大学のベネット教授へ手渡した。その後、変異を生じた部分の遺伝子構造の解析をするためのスクリーニングが彼の研究室で行われ、8月下旬にノッティンガム大学においてスクリーニングの内容についての説明を受け、解析方法について討議した。試験管内への外植片の導入およびシュート増殖に成功したマンゴーについて、効率的なシュートの伸長方法を開発した後、ミクロ挿し穂を作成し、発根処理方法の検討を行った後、根発達培地が根系発達に及ぼす影響について調査した。その結果、バーミキュライトの根発達培地への添加の有無は、ニホングリやクルミなどと同様、発根率や側根形成率などに影響をもたらすことがわかった。すなわち根発達培地へのバーミキュライトの添加は、発根率の向上だけでなく側根形成を促した。現在、根発達培地が鉢上げに及ぼす影響を調査中である。一方、カキのミクロ挿し穂の根系発達に及ぼす根発達培地のバーミキュライト添加の有無に関する実験は、新たに3系統を追加して行ったが、全て発根率が高く、発根能力の高い他の系統を使用した実験で得られた結果と同様、バーミキュライトの添加による発根率等の改善効果は見られなかった。また、発根能力の低いニホンナシ栽培品種ミクロ挿し穂のバーミキュライト添加の根発達培地を使用した実験において、基本培地の種類が根の伸長に影響を及ぼすことを明らかにした。なお、ニホングリ栽培品種では効率的なシュート増殖方法を確立できなかったので、それらから得たミクロ挿し穂を用いたエチレンと側根形成の関係について本年度内に明らかにすることはできなかった。
|
Research Products
(2 results)