2007 Fiscal Year Annual Research Report
カーネーションを用いたエチレン主導型老化花きの分子機構の研究
Project/Area Number |
19380024
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
佐藤 茂 Kyoto Prefectural University, 農学研究科, 教授 (40108428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小杉 祐介 香川大学, 農学部, 准教授 (80325323)
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Keywords | 園芸学 / 開花 / 植物 / バイオテクノロジー / 老化 / エチレン / 花弁細胞 |
Research Abstract |
(1)クリマクテリック型エチレン生成・クリマクテリック型花きの成立の研究: カーネーション花弁からクリマクテリック型エチレン生成に関与するACC合成酵素遺伝子(DcACS1)のゲノムDNAをクローニングし構造を解析した.構造遺伝子は3つのエクソンと2つのイントロンからなること,1000bpのプロモーター領域の中にエチレン応答配列(ERE)が存在することなどを見いだした.このゲノムDNAを元にしてからコンストラクトを作成し,Agrobacterium法によってタバコに導入し,花のエチレン生成特性の形質転換実験を行う準備が整った. (2)花弁の伸長と展開時に特異的に発現する遺伝子の研究: キシログルカングルコシル転移酵素/加水分解酵素(XTH)遺伝子(DcXTH1,DcXTH2)とスクロース合成酵素遺伝子(DcSUS1)の花弁の伸長成長と展開成長時における発現特性を明確にした.他方,開花花弁細胞で発現が変化する遺伝子を,SSH法によって多数取得した.このうちの1000個について,塩基配列の決定を継続中である.これらの結果から,花弁細胞の展開伸長に密接に関与する遺伝子の手がかりを得ることができた. (3)花弁のエチレン依存性老化(萎れ,wilting)と非依存老化(萎縮,fading)の比較研究: エチレン依存性・非依存老化花弁の調整,RNA試料の抽出を行った.このRNAサンプルを用いて,β-ガラクトシダーゼ,β-グルコシダーゼ,システインプロテアーゼ(CPase),ヌクレアーゼ遺伝子の発現を比較検討する準備が整った.
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