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2007 Fiscal Year Annual Research Report

細胞内共生Cardinium細菌の普遍的分布と免疫応答

Research Project

Project/Area Number 19380032
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

後藤 哲雄  Ibaraki University, 農学部, 教授 (60178449)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野田 博明  独)農業生物資源研究所, 昆虫・微生物相互作用研究ユニット, ユニット長 (40343991)
Keywords細胞内共生細菌 / Cardinium / Wolbachia / マイクロアレイ / 抗菌タンパク質 / 免疫応答
Research Abstract

本研究の最終目的は、最近見つかったCardiniumとWolbachiaの比較を、二つの点から行うことである。一つは、節足動物の性を操る体内共生微生物Cardiniumが宿主の免疫応答に係わる遺伝子を活性化するにもかかわらず、宿主の遺伝子を活性化しないWolbachiaよりも多くのハダニ類に寄生できる原因を解明することである。もう一つは、CardiniumとWolbachiaが共にハダニで細胞質不和合性を引き起こし、ハダニの系統によっては不和性を起こす場合と起こさない場合がある。これらが両細菌によって共通の基盤のもとに起こっているのかどうかを明らかにすることである。
本年度は,Cardinium特異的プライマーの探索、感染個体群の網羅的探査、Cardinium感染個体群における性操作の有無、抗菌タンパク質のクローニングと発現量の検討を目的として、以下の結果を得た。
(1)CardiniumのPCR検出については、特異的プライマーとして設計した2種類のプライマーペア(CFBsp F/R)を用いて、効率よく検出できた。
(2)本年度は、CardiniumやWolbachiaへの感染について、10属38種98個体群を網羅的に探査した結果、各々6属13種29個体群と5属13種37個体群への感染を確認したが、宿主の生殖に作用をおよぼすCardinium系統を新たに確認することは出来なかった。しかし、RickettsiaとSpiroplasmaに感染している個体群が新たに確認されるとともに、CardiniumやWolbachiaとの二重感染個体群も4属6種17個体群で発見された。これらの作用について解析を進めている。
(3)カイコ培養細胞にWolbachiaとCardiniumをそれぞれ感染させて、カイコマイクロアレイを用いて網羅的な遺伝子発現解析を行った。その結果、Cardiniumは宿主の免疫応答を誘導している一方、Wolbachiaは宿主細胞の遺伝子発現に影響していなかった。
(4)この違いは、これら2種の共生細菌の細胞壁構造の相違に基づいており、昆虫の免疫システムの受容体はCardiniumを認識できるが、Wolbachiaを認識できないことが示唆された。

  • Research Products

    (2 results)

All 2008 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 細胞内共生細菌WolbachiaならびにCardiniumと宿主の免疫応答との関係2008

    • Author(s)
      中村有希・後藤哲雄・T.J. Kurtti・今西重雄・三田知英・野田博明
    • Organizer
      第52回日本応用動物昆虫学会大会
    • Place of Presentation
      宇都宮大学
    • Year and Date
      2008-03-28
  • [Remarks] 茨城大学研究者情報総覧

    • URL

      http://info.ibaraki.ac.jp/scripts/websearch/index.htm

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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