2008 Fiscal Year Annual Research Report
侵入害虫クリタマバチと天敵寄生蜂の導入が土着寄主・寄生蜂相に及ぼす影響の解析
Project/Area Number |
19380037
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Research Institution | National Agricultural Research Organization |
Principal Investigator |
守屋 成一 National Agricultural Research Organization, 中央農業総合研究センター・総合的害虫管理研究チーム, 上席研究員 (70370509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 晶敏 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所・果樹害虫研究チーム, 主任研究員 (30355391)
津田 みどり 国立大学法人九州大学, 大学院・農学研究院, 助教 (20294910)
屋良 佳緒利 独立行政法人農業環境技術研究所, 生物多様性研究領域, 主任研究員 (70354123)
阿部 芳久 国立大学法人九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (50222675)
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Keywords | 国際研究者交流 / イタリア:アメリカ合衆国:韓国 / チュウゴクオナガコバチ / クリタマバチ / 侵入害虫 / 生物学的防除 / 導入天敵 / 土着寄生蜂 |
Research Abstract |
・チュウゴクオナガコバヂ、クリマモリオナガコバチ(早期・晩期羽化型)およびそれらの交雑個体を識別できるDNAマーカーを開発した。開発したDNAマーカーにより、クリマモリオナガコバチ晩期羽化型からチュウゴクオナガコバチへの置き換わりを遺伝的に実証した。また、この置き換わりの過程で両者の交雑個体(F_1)が最大22%検出され、両者間の遺伝的相互作用が初めて明らかになった。 ・昨年度のCOI領域の塩基配列変異の対馬・韓国・中国北東部集団間の比較から、韓国型のチュウゴクオナガコバチが対馬に侵入または分布拡大していることが判明している。この日本への分布拡大傾向を確認するため、周辺海域の離島(壱岐、五島、平戸、済州島)において乾固虫えいを採集し、塩基配列決定に向けて2月末から羽化個体を回収中である。 ・日本在来のコバチ類の中でクリタマバチと生活環の同調性が高いクリマモリオナガコバチは、その羽化時期の多型から、在来寄主タマバチは複数種いたと推定されている。虫えいの構造や出現時期から在来寄主の可能性があるハコネナラタマバチの両性世代成虫の形態を初めて明らかにし、単性世代成虫の形態と詳細に比較した。さらに本種は、その形態学的特徴に基づきCallirhytis属からAndricus属に移すべきと考えた。 ・茨城県下7地点、つくば市および周辺40ヵ所、ならびに果樹研究所内の各種・系統クリ樹のクリタマバチ虫えい密度、チュウゴクオナガコバチ(Ts)など天敵の寄生率と成虫羽化数の13年以上にわたる変動データを蓄積・解析し、導入天敵と在来天敵の作用機構の解明を進めた。中国、日本各地、ヨーロッパでのTsの生活史適応評価の基本知見として、耐寒性と休眠覚醒経過を解明した。Tsの交尾特性を調べ、在来種との交雑機構解明の基礎知見を得た。
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Research Products
(25 results)
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[Journal Article] A novel host shift and invaded range of a seed predator, Acanthoscelides macrophthalmus (Coleoptera : Chrysomelidae : Bruchinae), of an invasive weed, Leucaena leucocephala2009
Author(s)
Tuda, M., Wu, L.-H., Tateishi, Y., Niyomdham, C., Buranapanichpan S., et al.
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Journal Title
Entomological Science 12
Pages: 1-8
Peer Reviewed
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[Presentation] Spatial distribution and functional response of aphid parasitoid, Aphelinus asychis (Hymenoptera : Aphelinidae), attacking green peach aphid, Myzus persicae (Homoptera : Aphididae), in the laboratory2009
Author(s)
Byeon, Y.-W., Tuda, M., Takagi, M., Kim, J.-H., Kim, Y.-H.
Organizer
日本応用動物昆虫学会大会
Place of Presentation
札幌
Year and Date
2009-03-28
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