2008 Fiscal Year Annual Research Report
環境細菌の生態学的振舞の最初期過程に関する分子生物学的解析
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19380049
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
加藤 純一 Hiroshima University, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (90231258)
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| Keywords | 走化性 / 生物相互作用 / 環境修復 / 物質感知機能 / 走化性センサー / 環境細菌 |
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| Research Abstract |
これまで増殖基質となる物質を中心に走化性の解析をおこなってきたが、本年は植物-運動性細菌の相互作用を念頭に置き、植物由来の物質に対するPseudomonas aeruginosaの走化性を網羅的に解析した。その結果、糖類、有機酸の多く、植物ホルモン(エチレンは除く;エチレンには正の走化性を示すことが分かっている)に対して顕著な走化性応答を示さなかった。しかし、植物浸出物の主要成分のひとつであるリンゴ酸に誘引応答を示すことを見いだした。遺伝学的解析からTlpRがリンゴ酸の走化性センサーであることを特定した。Pseudomonas putidaやPseudomonas fluorescensもリンゴ酸に誘引されること、またいずれの株もTlpRのホモログを有していることから、平成21年度は各Pseudomonas株のTlpRと植物との相互作用に焦点を当て、研究を行う。
また、リグニン関連物質であるサルチル酸(これは植物のシグナル物質でもある)およびヒドロキシ安息香酸に対し負の走化性応答を示すことが分かった。走化性センサー遺伝子破壊株ライブラリーを用いた分析では、走化性センサーを特定することができなかった。このことは複数の走化性センサーがこの負の走化性応答に関与していることを意味していると考えている。次年度は、この走化性センサーを特定する。
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