2010 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光偏光解消法によるユビキチン関連因子等の未知ターゲット探索
Project/Area Number |
19380056
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
阿部 文快 青山学院大学, 理工学部, 准教授 (30360746)
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Keywords | 蛍光偏光解消法 / ユビキチン機構 / 細胞膜物性 / 蛍光寿命 / 出芽酵母 |
Research Abstract |
1.出芽酵母では高圧増殖の支配要因はトリプトファン輸送体の機能であり、輸送体はユビキチン化により制御されている。トリプトファン要求株YPH499は高圧感受性を示すが、多コピー導入でこの株に25MPaにおける増殖能を付与する遺伝子としてSNA3を得た。Sna3タンパク質はユビキチンリガーゼRsp5によりユビキチン化され、液胞で分解される。Sna3はPPAY(Pro-Pro-Ala-Tyr)モチーフを有し、この領域を介してRsp5のWWドメインと相互作用するが、これをAAAYに置換した変異型Sna3は高圧増殖能を失うことがわかった。また、野生型SNA3を高発現させるとトリプトファン輸送体Tat2の分解ぶ抑制された。これらの結果は、Sna3がRsp5によるTat2のユビキチン化を負に制御する因子であることを示唆している。 2.SNA3の高発現株あるいは欠損株の細胞内でRsp5-GFPを発現させ、GFPの回転ブラウン運動を測定すれば、Rsp5とSna3との相互作用が理解されるはずである。それに先立ち、GFP標品を緩衝液に溶解しGFPの回転ブラウン運動を調べた。その結果、回転相関時間は4-8ns程度であることがわかった。今後はこの値を基準として、Rsp5-GFPおよび関連タンパク質が共存するときのGFPの回転相関時間を計測し、Rsp5と結合する様々なタンパク質との相互作用について解析を行う予定である。
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Research Products
(4 results)