2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19380060
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
木村 誠 Kyushu University, 農学研究院, 教授 (10204992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 佳充 九州大学, 農学研究院, 准教授 (00314360)
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Keywords | 酵素利用学 / RNAシャペロン / リボ核ダンパク質 |
Research Abstract |
本研究では、超好熱古細菌(Pyrococcus horikoshii)RNase Pの構成タンパク質(PhoPop5、PhoRpp21、PhoRpp29、PhoRpp30、PhoRpp38)の構造と機能に関する研究の一環として、タンパク質搦oRpp21とPhoRpp29の複合体の結晶構造を分解能2.2Aで決定した。その結果、PhoRpp21とPhoRpp29はヘテロ二量体を形成し、PhoRpp21のN末端側の2本のα-ヘリックス(α1とα2)と、PhoRpp29のN末端領域、中央領域(β2)、C末端付近のα-ヘリックス(α3)との間で相互作用していた。これらの相互作用の重要性を確認するために、相互作用面への変異の導入によるRNase P活性への影響を検討したところ、いずれの変異も触媒活性の低下を示したことから、PhoRpp21とPhoRpp29の複合体形成が触媒活性に重要であることが検証された。また、複合体の表面電荷を計算したところ、複合体形成により特定部位に正電荷を帯びた面が創られ、この面がRNA(pRNA、pre-tRNA)との相互作用部位であることが示唆された。以上の結果を踏まえ、PhoRNase Pホロ酵素の全体構造を推定した。 次に、大腸菌RNase P RNA(M1RNA)のSおよびCドメインと、PhopRNAのSおよびCドメインを相互に入れ替え、各タンパク質の存在下、酵素活性の有無を10mMおよび50mM Mg^<2+>存在下で検討した。その結果、MlRNAのSドメインとPhopRNAのCドメインからなるRNAは、古細菌タンパク質PhoRpp5とPhRpp30の存在下で酵素活性を示した。一方、M1RNAのCドメインとPhopRNAのSドメインからなるRNAでは、タンパク質C5と古細菌タンパク質PhoRpp21、PhoRpp29の存在下で活性を示した。以上の結果より、古細菌タンパク質勘PhoPop5とPhoRpp30はPhopRNAのCドメインの活性化に関与し、PhoRpp21とPhoRpp29はPhopRNAのSドメインの活性化に関与していることが示唆された。
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Research Products
(4 results)