2008 Fiscal Year Annual Research Report
低温ショックドメインタンパク質による植物の耐凍性制御の分子機構解明
Project/Area Number |
19380063
|
Research Institution | National Agricultural Research Organization |
Principal Investigator |
今井 亮三 National Agricultural Research Organization, 北海道農業研究センター低温耐性研究チーム, 主任研究員 (90291913)
|
Keywords | 低温ショック / シロイヌナズナ / 凍結耐性 / RNA結合タンパク質 |
Research Abstract |
1.AtCSP3の下流で調節を受けるタンパク質の同定 野生株、変異株間で観察される耐凍性等の違いに関して、その原因となるタンパク質発現の差異を2次元電気泳動で解析した。発芽後10日の幼苗よりタンパク質を抽出し、IEFレンジ(pI=3-10)で分離した。分離スポットは銀染色により検出した。野生株、atcsp3-2株間のスポット比較によりatcsp3変異株で特異的に消失した30スポットを検出した。今後、分離条件の最適化を検討したのち、スポットを切り出し、LC-MS/MS解析に供する予定である。 2.AtCSP3の細胞内局在性の解析 AtCSP3の細胞内局在性を明らかにするため、AtCSP3に緑色蛍光タンパク質(GFP)のタグを付加し、nativeプロモーター下で発現するよう構築したシロイヌナズナ形質転換体を作出した。形質転換体においては、AtCSP3発現部位である茎頂と根端組織においてGFPの発現が検出された。根端組織細胞内におおける局在性を調べたところ、核及び細胞質においてGFPシグナルが観察された。 3.AtCSP3複合体の解析 シロイヌナズナ幼苗より調整したタンパク質をブルーネイティブPAGE法により分離した。コムギ低温ショックタンパク質に対する抗体を用いて複合体の検出を試みたが、バンドの検出には至らなかった。抗体の特異性、ターゲットタンパク質の濃度等に問題があると考えられた。次に、AtCSP3にFlag-tagをつけたAtCSP3遺伝子を過剰発現する形質転換体を作出した。抗Flag抗体により細胞抽出液に対して免疫沈降を行ったが、相互作用タンパク質バンドの検出にはいたらなかった.
|
Research Products
(3 results)