2007 Fiscal Year Annual Research Report
高病原性リステリア菌の迅速険出と製造に関する基礎研究
Project/Area Number |
19380076
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮本 敬久 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 教授 (70190816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本城 賢一 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (00264101)
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Keywords | Listeria monocytogenes / リアルタイムPCR / 病原性 / hlyA / clpC / plcA / inlA |
Research Abstract |
本研究では、我が国および韓国の食品と環境から分離されたListeria monocytogenes(LM)111株、および我が国の臨床由来株15株、計126株について本菌の病原遺伝子であるhlyA,plcA,inlAおよびストレス耐性に関与する遺伝子であるclpC遺伝子の内部塩基配列による分類を行い、病原性との関連を調べ、高病原性株を特異的に検出できる塩基置換検出法の開発を試みた。まず、各遺伝子の内部配列をPCRにより増幅し、塩基配列を決定して比較したところ、hlyAでは9群、plcAで21群、inlAで17群、clpCで14群に各々分類できた。各遺伝子において臨床由来株と食品・環鏡分離株で血清型と遺伝子型の比較を行った。その結果、hlyA遺伝子では、臨床1/2a5株は全て同一の遺伝子型であり、約35%の食品1/2a株と同一群に分類された。inlA遺伝子では、臨床4b7株のうち4株は全ての食品4b株と同一群に分類された。clpC遺伝子では、臨床4b7株のうち4株は約25%の食品4b株および約25%の食品1/2b株と同一群に分類された。これらの結果より、高病原性と推定される臨床由来の1/2a株はhlyA遺伝子、臨床由来4b株はclpC遺伝子およびinlA遺伝子の内部塩基配列のSingle Nucleotide Polymorphism(SNP)分析により検出可能であると考えられた。そこで、それぞれ臨床由来の1/2a株および4b株に特異的な一塩基置換部位を同定し、その部位をRNAとする蛍光標識キメラプローブおよび増幅のためのプライマーセットを設計し、リアルタイムPCRを用いてサイクリングプローブ法により本菌特異的なSNPの検出を試みた。その結果,本リアルタイムPCRを用いたサイクリングプローブ法により,それぞれ高病原性と推定される1/2a株および4b株を特異的および簡易迅速に検出可能であることが示された。現在,各菌株の溶血性,細胞毒性などを検証し,全てのLM検出用のPCR法を検討中である。
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Research Products
(1 results)