2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19380118
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
柳沢 忠 Utsunomiya University, 農学部, 教授 (90134262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯郷 雅之 宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10232109)
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Keywords | サケ科魚類 / 回遊 / 降河行動 / 天然生物活性物質 / ホルモン / 脳 / 下垂体 / 甲状腺 |
Research Abstract |
本研究においては,サケ科魚類(ヒメマス)の降河行動を制御する脳内分子機構について脳内の生理活性物質, 中でも甲状腺ホルテン系の制御に関与する分子を鍵分子としてさまざまな側面から検討を行っている。 (1)降河行動への関与が予測される遺伝子群のcDNAクローニングと発現部位の解析 甲状腺ホルモンの活性制御に関与する新規甲状腺刺激ホルモン(TRHB),3種の(TRH)受容体(TRHR1, TRHR, TRHR3)のcDNA全長の塩基配列を決定し, 発現部位をRT-PCRにより明らかにした。 (3)降河行動への関与が予測されるホルモン遺伝子の発現定量 ヒメマス培養下垂体におけるTSHβmRNA量をリアルタイムPCRにより定量し,T3がTSHβmRNA量を減少させることを見いだした。 (5)降河行動期のホルモン動態 降河行動期における甲状腺ホルモンの血中動態をラジオイムノアッセイにより測定した結果を降河群と未降河群との間で比較したところ, 降河群のT4濃度が未降河群よりも有意に高いことが明らかになった。 (6)降河行動を制御する新規生物活性物質の単離と同定 降河行動を制御する新規生物活陛物質の単離と同定を行うため, 降河個体と降河しなかった個体の脳を採取し, PCRサブトラクションにより発現量の変化する遺伝子の単離と同定を試みた96クローンのシーケンスを行ったが,興味深い遺伝子は見いだされなかった。
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