2007 Fiscal Year Annual Research Report
魚貝類アレルゲンのエピトープ解析およびその応用に関する研究
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19380120
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
塩見 一雄 Tokyo University of Marine Science and Technology, 海洋科学部, 教授 (90111690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
潮 秀樹 東京海洋大学, 海洋科学部, 准教授 (50251682)
石崎 松一郎 東京海洋大学, 海洋科学部, 凖教授 (40251681)
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Keywords | アレルゲン / 魚貝類 / パルブアルブミン / コラーゲン / トロボミオシン / エピトープ / カルシウム結合性筋形質タンパク質 / パラミオシン |
Research Abstract |
1.魚類アレルゲン(パルブアルブミンおよびコラーゲン)の一次構造情報は十分ではないので、ウナギなど数種魚類のパルブアルブミンおよびマサバのコラーゲンα1鎖またはα3鎖(どちらかは不明)の全一次構造をcDNAクローニング法により解明した。 2.7魚類パルブアルブミンのIgE反応性はいずれもCa^<2+>除去により著しく低下することを確認し、コイおよびマサバのパルブアルブミンでのこれまでの結果も含めて、魚類パルブアルブミンでは高次構造エピトープが重要であると判断した。 3.ブラックタイガーおよびスルメイカの主要アレルゲンであるトロポミオシンについて全長を網羅する合成ペプチドを用いてIgEエピトープを比較検討し、C末端領域に共通のエピトープが存在することを認めた。本成果により、両トロポミオシンの交差性を分子レベルで明らかにできたと考える。 4.ブラックタイガーに20kDaの、クロアワビに100kDaの新規アレルゲンを検出し、精製標品の部分アミノ酸配列から20kDaアレルゲンはカルシウム結合性筋形質タンパク質(sarcoplasmic calcium-binding protein)、100kDaアレルゲンはパラミオシンであることを明らかにした。今後の甲殻類アレルギーあるいは貝類アレルギー研究においては、トロポミオシンの他にこれら新規アレルゲンも考慮する必要がある。 5.魚類パルブアルブミンに対するモノクローナル抗体を近赤外蛍光プローブで標識し、近赤外蛍光ウェスタンブロット法を確立した。これによって通常の化学発光法と同程度の感度が得られ、ダイナミックレンジは10倍程度を確保することができた。
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Research Products
(11 results)