2007 Fiscal Year Annual Research Report
有明海における重金属の集積過程と底泥の重金属保持特性の解明
Project/Area Number |
19380139
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大坪 政美 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 教授 (80112316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 孝寛 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (00181066)
金山 素平 九州大学, 大学院・農学研究院, 助手 (60398104)
筑紫 二郎 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (00127458)
平松 和昭 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (10199094)
肥山 浩樹 鹿児島大学, 農学研究科, 准教授 (10208788)
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Keywords | 有明海 / 底泥 / 重金属 / 物理的性質 / 粘土鉱物 / 吸着 |
Research Abstract |
平成19年度は,底泥を採取すること,採取地点の泥質と底泥直上の水質を調査することが目的である。調査は,有明海北部(湾奥部から諌早湾付近の中央部)までを対象とした。底泥試料はエックマンバージにより,海水は採水器により採取した。底泥の採取は粘土質の場所では容易であったが,砂質の場所では困難であった。底泥の採取は19地点で行った。採取日は,2007年の8月7日と9月4日とした。採取した底泥表面の水深は,浅いところで3m,もっとも深いところで39mであったが,20m以下がほとんどであった。水質としては,水温,溶存酸素(DO),電気伝導度(EC),濁度を泥質としては酸化還元電位(ORP),泥温,硫化物含有量,自然含水比を測定した。海水中のDOは3.1〜6.5mg/L,pHが7.6〜8.1,ECは3.8〜4.9S/m,ORPは-74mV〜-37mV,透明度は,赤潮が発生している地点で50〜100cm,発生していない地点で120〜270cm,濁度はほとんどの地点で0.9〜6.7mg/Lであった。底泥については19の採取地点のうち5地点で腐卵臭が認められた。底泥のpHは7.2〜7.7,ECは砂質では0.7〜2.0S/m,粘土質では0.2〜34.0mS/m,ORPは-42〜-13mV,自然含水比は砂質で46〜68%,粘土・シルト質で100〜290%,硫化物(S)は20〜790mg/kgであった。
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