2008 Fiscal Year Annual Research Report
肉牛資源の戦略的価値形成のための非破壊牛肉品質評価システムの開発
Project/Area Number |
19380143
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
豊田 淨彦 Kobe University, 農学研究科, 教授 (30144603)
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Keywords | 黒毛和牛 / 脂肪酸組成 / FTIR / 生体電気インピーダンス / ガスクロマトグラフィー / 導電率 |
Research Abstract |
牛肉の食味・品質評価法の開発を目的として、1.電気インピーダンスによるカット牛肉の脂肪含量・脂肪交雑の評価、2.生体測定でのインピーダンス特性による肉質評価および3.ATR-FTIRおよびGCによる牛肉の脂肪酸組成の調定と分析を実施した。 1.枝肉第6-7肋骨間切開面牛肉の胸最長筋、広背筋、僧帽筋各部の電気インピーダンス特性とその脂肪配向との関係を求めた。10kHzでの各筋肉平均導電率σは0.03〜0.17(S/m)の範囲にあり、通電方向と脂肪配向との成す角度により、導電率に±20%の変動が認められた。切開面の画像飾析より、筋間・筋内・皮下脂肪の面積、脂肪構成比を決定した。切開面筋肉部位の2次元形状モデルを作成、電気的特性を表す有限要素モデルを開発し、通電時の電流密度分布の計算機シミュレーションを可能とした。 2.月齢30ヶ月前後の成牛6頭の頸部-臀部間体幹の生体電気インピーダンス特性(10Hz〜1MHz)を調べ、Cole-Coleの円弧を確認した。Haydenモデルの細胞内・細胞外抵抗、膜容量を求めた。細胞外抵抗Raは110〜600Ωと分布するが、細胞内抵抗Rsは80Ω前後に収束し、細胞内抵抗による脂肪量推定の可能性が示された。 3.枝肉脂肪をGCとATR-FTIR法により測定した。筋内・筋間・皮下脂肪の脂肪酸組成の主成分分析より、皮下脂肪と筋内・筋間脂肪にグループ分けが可能であり、皮下脂肪では筋内・筋間脂肪に比ベオレイン酸が多い。生脂肪、抽出脂肪のATR-FTIR測定により、構成脂肪酸の不飽和度に依存するスペクトルのピークが認められた。 4.黒毛和種牛肉の各脂質クラスの単離を行い、TGへの脂肪酸結合位置の分析方法を確立した。TGのsn-2位にはオレイン酸が優先的に結合しており、不飽和脂肪酸含有率も他の結合位置に比べ高い。
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Research Products
(3 results)