2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19380144
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内野 敏剛 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 教授 (70134393)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 史彦 九州大学, 大学院・農学研究院, 准教授 (30284912)
濱中 大介 九州大学, 大学院・農学研究院, 助教 (60399095)
|
Keywords | 青果物流通 / 温度変化 / アスコルビン酸含量 / CFD / 温度予測 / 冷凍車 / シミュレーション / 微生物 |
Research Abstract |
小型低温室の実験により、段ボール箱内の青果物の温度変化に対し、箱に開けられた手掛け穴の影響があることが判明したことから、穴有りモデルと穴無しモデルを作り、箱内の模擬青果物の温度変化をCFDで予測した。手掛け穴を塞いだ場合、積み上げた段ボール箱の内側に積んだ箱、外側の箱ともに、穴を開けた箱に比べ温度実測値の低下速度は遅かった。CFDによる予測は、特に穴有りモデルで温度低下を十分に再現できず、更なる検討が必要である。 最大増殖速度R〓誘導期t_Lをパラメータとする修正Gompertz modelを用い、温度、水分活性が異なる場合に対応可能な微生物増殖挙動予測モデルを構築した。すなわち、R_Gとt_Lを温度の関数、水分活性の関数の積として表した。温度の関数としてArrhenius式を用い、水分活性の関数としてR_Gは指数関数、t_Lには直角双曲線を用いた。その結果、水分活性を考慮しない場合に比べ、水分活性の異なる培地上のBacillus cereusの増殖予測精度はかなり向上したが、温度が経時変化する場合のニンジン表面上の増殖挙動を十分予測することができなかった。 イチジク果実を用い、赤外線照射により温度を変化させた場合のイチジク果実温度の変化をCFDにより予測した。イチジクの比熱、熱伝導率はそれぞれSiebel式、Sweat式を用いて算出し、CFDの計算に用いた。その結果、イチジク開口部の温度の計算値は実測値と非常によく一致した。また、サーモグラフィーと可視化した計算結果を比較すると両者はよく一致し、CFDによりイチジクの温度変化を計算することが可能であることを明らかにした。 ミカエリスメンテン式と温度変動下の呼吸速度予測式を組み合わせ、温度、酸素濃度が変化する場合のブロッコリの呼吸変化を予測した。さらに、予測積算呼吸量からアスコルビン酸含量の変化を算出し、実測値と比較した結果、予測値は実測値とほぼ一致した。
|
Research Products
(6 results)