2009 Fiscal Year Annual Research Report
視体積交差法による植物体のオンライン三次元形状測定
Project/Area Number |
19380146
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
芋生 憲司 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (40184832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 伸也 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (10358319)
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Keywords | アルゴリズム / 計測工学 / 農業工学 / 画像解析 / 情報処理 |
Research Abstract |
本研究の目的は苗や果実など植物体の三次元形状を迅速に測定するコンパクトな装置を開発することである。農業分野において,苗など対象物の三次元形状を迅速に測定できれば,個体別の葉面積や受光量が把握できメリットが大きい。測定方法としては,一台のカメラと複数の鏡を用い,基本的には視体積交差法のアルゴリズムによって,測定対象物の三次元形状をデータとして再構築する。 20年度までの研究で,回転ステージを用いて測定対象物を回転させるとともに,一枚の鏡の向きを変更できるようにし,適切な鏡の配置を明らかにした。また平面の格子パターンを撮影してキャリブレーションを自動的に行えるようにした。この結果に基づいて,5枚の鏡を二段階に配置した撮影装置を製作し,格子パターンを印刷した立方体を撮影することで,複雑なキャリブレーションを自動で行うアルゴリズムを開発した。 21年度はHard Pointの検出によるモデルパターンの適用について検討した。Hard Pointとは視体積交差法によって得られた3次元形状に含まれる点のうち,測定対象物に必ず属するといえる点のことであり,通常,測定対象物のエッジ上の点である。実験の結果,鏡の配置を適切にすると,植物苗の葉のエッジが正確に検出された。しかし,対象物の形状により適切な鏡の配置を事前に予測し,設定するのが困難であった。モデルパターンとのマッチングについては,対象物の形状が単純で,Hard Pointが適切に検出されれば問題なく行える。やはりHard Pointの検出が重要課題であることが明らかとなった。 本研究では視体積交差法のプロセスに加えて,対象物のシルエットの正確な抽出が重要課題である。このためカメラの設定やフィルタリング等の画像処理にも重点を置いている。本研究で検討した手法を適応することで,屋外での位置検出についての成果が得られた。
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