2007 Fiscal Year Annual Research Report
アミノ酸の筋肉蛋白質合成特異的促進能力を応用した飼料アミノ酸要求量の精密化
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19380149
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
喜多 一美 Iwate University, 農学部, 教授 (20221913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤村 忍 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (20282999)
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Keywords | ニワトリ / アミノ酸 / 飼料 / 筋肉 / 蛋白質 / 蛋白質合成 / バリン |
Research Abstract |
本年度は、ニワトリ胚筋芽細胞培養系を用いて、培養液中の単一アミノ酸の欠乏が蛋白質合成および分解に与える影響を調査し、さらに、筋肉の成長を促進するインスリン様成長因子-I(IGF-I)とアミノ酸欠乏の関係について調査した。培養液はMedium199を基本とし、Medium199中に含まれる20種類のアミノ酸のそれぞれ一つずつを含まない、単一アミノ酸欠乏培養液を用いた。培養液中にトレーサーとして加えた〔^3H〕-フェニルアラニンの細胞への取り込み量を蛋白質合成の指標とした。その結果、分岐鎖アミノ酸のひとつであるバリン及び塩基性アミノ酸であるアルギニンが欠乏している培養液を用いて培養した筋芽細胞の蛋白質合成が低下した。また、バリン濃度がMedium199の50%となるように調製した培養液を作製し、筋芽細胞を培養したところ、蛋白質合成は通常のMedium199を用いて培養したものど同程度であった。以上の結果から、筋芽細胞の蛋自質合成にはバリンが大きく関与していることが示唆された。次いで、バリン欠乏時におけるニワトリ胚筋芽細胞から総RNAを抽出し、IGF関連遺伝子の発現量をリアルタイムPCRを用いて調査したところ、バリン欠乏時のIGF-I遺伝子の発現量が低下することが明らかとなった。しかし、IGF-II、IGFタイプ1レセプター、IGFタイプ2レセプターの遺伝子発現にはバリン欠乏の影響は認められなかった。
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