2008 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリ経済形質のQTL解析-初のDNA育種を目指して
Project/Area Number |
19380159
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
都築 政起 Hiroshima University, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (70212058)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 明 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (20211724)
|
Keywords | ニワトリ / QTL解析 / エピスタシスQTL / 染色体 / 経済形質 / 成長 / 卵 / 肉 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度に引き続き、ニワトリの経済形質(成長関連形質、卵関連形質、肉関連形質)に関しQTL解析を行って、それぞれを支配している量的形質遺伝子座の染色体上の位置を明らかにした。QTLの位置を特定できれば、将来的にマーカーアシスト育種あるいはジーンアシスト育種が可能となり、産業界および社会に大きく貢献できる。 5-16週齢時の1週間ごとの体重形質に関与するQTLの検出を試みた結果、5-7週では28番染色体のみに、8-9週ではこれに加えて1番染色体に、さらに、10-16週では、1および28番染色体に加えて4番染色体にもQTLを検出した。すなわち、時期特異的に発現する体重QTLの存在を明らかにした。また、20-52週齢の脚長形質に関与しているQTLを探索した結果、20週齢では第1、第4および第27染色体に、それより後の週齢では、これらに加えてZ染色体上にもQTLを発見した。 卵関連形質については、次の形質に関与するQTLを、括弧内に示す染色体上に検出した。初産日齢(1)、産卵率(1、9、11)、卵重(8)、卵サイズ(8、11)、卵殻色(1、5、11)、卵殻厚(1、9)、卵殻重(8)、濃厚卵白高(1、2、9)、卵白重(4、8)、卵白サイズ(8)、卵黄色(3、4、27)、卵黄重(8)、卵黄サイズ(8)。さらに、この他に、産卵率などに関与する10組のエピスタシスQTLの存在も明らかにした。 肉関連形質については、と体重量、腿肉率およびササミのミオグロビン含量に関与するQTLを第4、第13および第1染色体上にそれぞれ検出した。また、腿肉の色(b*値)、胸肉の色(b*値)ならびにササミの色(a*値、b*値)に関与するQTLをいずれもZ染色体上に検出した。さらに、この他に、体重量および肝臓重量に関与するエピスタシスQTLを合計2組検出した。 以上のように、本年度は極めて多くのQTLを検出することができた。
|
Research Products
(11 results)