2009 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリ経済形質のQTL解析―初のDNA育種を目指して
Project/Area Number |
19380159
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
都築 政起 Hiroshima University, 大学院・生物圏科学研究科, 教授 (70212058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 明 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (20211724)
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Keywords | ニワトリ / QTL解析 / エピスタシスQTL / 染色体 / 経済形質 / 成長 / 卵 / 肉 |
Research Abstract |
本年度は、20年度に引き続き、ニワトリの経済形質(成長関連形質、卵関連形質、肉関連形質)に関しQTL解析を行って、それぞれを支配している量的形質遺伝子座(QTL)の染色体上の位置を明らかにした。QTLの位置を特定できれば、将来的にマーカーアシスト育種あるいはジーンアシスト育種が可能となり、産業界および社会に大きく貢献できる。 成長関連形質では、0-64週齢までの体重、同体重増加量、0-54週齢までの脚長、同脚長増加量に関して、それぞれ、92、34、111、10個(合計247個)の主効果QTLを発見した。これらの内、それぞれ、19、5、16、2個(合計42個)のQTLは世界初発見のQTLであった。また、これらのQTLの中には、性成熟に達するまでは発現するが、性成熟の後は発現しないものが存在すること、またその逆パターンを示すものも存在すること、すなわち、成長の時期特異的に発現するQTLが存在することも明らかにした。 卵関連形質では、産卵率などの卵生産性形質、卵殻サイズなどの卵外部形質、卵黄色などの卵内部形質に関し、それぞれ7、36、46個(合計89個)の主効果QTLを発見した。これらの内、それぞれ1、22、44個(合計67個)のQTLは世界初発見のQTLであった。さらに、生産性形質で4組、外部形質で1組、内部形質で11組のエピスタシスQTLも発見した。これら16組のエピスタシスQTLも世界初の発見であった。 肉関連形質では、屠体重量、肝臓重量、卵巣重量、モモ挽肉a^*値、非破壊ササミ肉色a^*値に関し、総計7個のQTLを発見した。このうち5個のQTLは世界初発見のものであった。 以上のように、本研究により、多くの世界初発見QTLを含め、驚異的な数のQTLを検出することができた。
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Research Products
(18 results)