2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規NFkB抑制タンパク質欠損マウスを用いたアトピー性皮膚炎発症機構の解析
Project/Area Number |
19380164
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森松 正美 Hokkaido University, 遺伝子病制御研究所, 准教授 (70241370)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富岡 幸子 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (50374674)
重茂 克彦 岩手大学, 農学部, 准教授 (60224309)
加納 聖 東京大学, 農学生命科学研究科, 助教 (40312516)
前田 貞俊 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (50377694)
|
Keywords | NFkB / IkB / アトピー性皮膚炎 / 疾患モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は、NF-kappaB抑制タンパク質MAILを欠損する新規マウスを作製して新しいアトピー性皮膚炎モデル動物として確立するとともに、これを材料としてアトピー性皮膚炎の発症機構を解明することである。具体的には、(1)MAIL欠損マウスにおける胎生期致死の問題を克服してマウスを作出する効率を上昇させる(2)新規MAIL欠損マウスに挙ける皮膚炎病態を解析してその発症メカニズムを明らかにする(3)MAILと機能的に相互作用する遺伝子を検索して胎生期致死や皮膚炎の原因を探る,ことを目標とした。 MAIL欠損マウスでの細胞死の抑制 : MAIL欠損マウスと細胞死関連遺伝子を改変したマウスとを交配して新しいマウスを作製することを試みたが,昨年に続き今年度試験したものでも効果が認められなかった。 MAIL欠損マウス皮膚炎病態の解析 : 昨年度の研究により常在細菌の影響が示唆されたため、その細菌が有する毒素の検索を実施したが、今年度調べたものでは毒素遺伝子が検出されなかった。MAIL遺伝子を強力に誘導する因子としてこれまで報告されていないサイトカインを同定した。その誘導メカニズムを解明するために、各種の細胞内情報伝達物質阻害剤等を利用して解析を行い、皮膚ケラチノサイトにおける新たなシグナルクロストークの可能性を示唆する結果を得た。 表現型を修飾する遺伝子の遺伝学的解析 : スピードコンジェニック法により、交配を進めながら遺伝子多型マーカー80種類を解析して新規コンジェニック系統の確立を進めた。
|